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魔道具職人の息子 1 オラン
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何て綺麗な子だろうって思った。
いつものように魔力のない大金持ちの貴族に、ぼったくってやろうと商品を沢山持ってきた僕は、まさかの一目惚れをしてしまった。
はじめて見る顔だったけど。
銀色の髪の毛でブルーのドレスを着た彼女は最初、興味なさそうに商品をみている。
それはそうだろう。
彼女には周りには魔力と精霊たちで溢れている
しかも、高位精霊を従えている。
なぜわかるか?
僕には幼い頃から魔力が見えるし、僕もノッカーと言う精霊をを持っている。
小さいころ、鉱山に連れていかれてノッカーに気に入られたらしい。
精霊と契約するのには名前で縛るのだが、まれに、精霊から名乗って契約を交わす場合もある。
僕は小さかったので、契約は勝手にノッカーがしたらしい。
僕は魔道具に魔力を込める職人だ。
今では唯一の。
僕の師匠や父親も昔は魔力を込めることができたらしいが、今は出来ない。
魔力がほぼ枯渇したらしい。
親父はこれ以上の枯渇を防ぐため、今は主に職人の育成と貴族たちの接待に力をいれている。
師匠や親父たちの時代は魔道具に魔力を込めると魔力が吸われ、自分の魔力が枯渇するの知らなかったらしい。
そもそも道具に魔力が詰めれると発見したのは、ぼくが原因だったらしいのだが。
かつては、安い値段で商品を売っていたが、俺の代になってようやく自分達の魔力の低下に気づいたらしく、慌てて生活にこまらないように売れ残った魔法道具を集め、細かい細工をした。
魔石をつけたりして、リメイクをした。
それらは法外な値段の魔法道具に仕上げて、なるべく高く貴族に購入してもらうやり方に変えた。
とりあえずは一族が、路頭に迷わないようにする措置だったようだが・・・
僕の魔力は枯渇しなかった。
どうやら魔力の器が大きいらしく、時々こういうタイプがうまれるらしい。
そしてこういうタイプは空気からでも、なんでも魔力を供給できるので一生魔力に困らない。
だが、心配性の師匠と父親はなるべく魔道具を高く売るのを止めなかった。
こうして魔道具はいつの間にか大金持ちの貴族しか、手にいれることができなくなる高級品になった。
道具の作成は工房のみんながして、僕が最後の仕上げに魔力をいれる。
ところが、ある日、工房は王家、つまり国の管理下にはいった。
どうやらその事はトップシークレットらしく、師匠と、父親だけが知っているようだ。
でも・・・
僕は聞いてはいないが、心当たりがある。
おそらくトルマリン王国の王族に魔力がない人がいるからだと思う。
なぜなら王家に頼まれる魔石の色が決まっているからだ。
だけど、その秘密に触れると一家離散、悪ければ国外追放は、まだいいほうだと思う。
多分、情報を持ってる僕たちはおそらく消されてしまうのだと。
それに、僕には鑑定のスキルがある。
主に魔石の鑑定に使っている。
師匠は鑑定スキルをもっているが親父にはない。
鑑定スキルも工房にとってはかかせないスキルだ。
ただ、鑑定スキルも魔力の量によって鑑定できるものが制限されるようだった。
つまりは俺一人が国家秘密を上回るほどの存在であるのだった。
だからこそ、師匠と、親父は僕の秘密がばれないよう、王家には直接、関わらないようにしてくれたが、その代わり、王家と繋がりがある貴族のお屋敷には連れていかれた。
どのみち、僕はいずれ、工房の跡継ぎになるので、疑われない程度に商売の仕方は覚えなければならなかったからだ。
よく行く王家と繋がりの深い貴族の家に、道具を売りに行くことになったとき、絶対に売らないが、見栄えのいい作品をいくつかもって行くことになっている。
その道具で釣って他を買わせる。
だからとてもじゃないけどそこそこの貴族でも買えないような法外な値段をつけた。
パライバトルマリンの杖。
師匠が、随分前に依頼者に頼まれて、手にいれたらしいが、その仕事が急になくなったらしい。
魔法石 パライバトルマリン。
このトルマリン王国で採れなければ、この魔石はどこにもない。
市場にも出回らないので、工房にもこれしかない。
それに、この杖につかわれている木だけどいわく付きのものである。
精霊が愛した木と言われている曰く付きなものだ。
精霊が気まぐれに祝福を残していくのはこのへんでは有名な話だ
祝福を受けた物や人はプレミアがつく。
人に祝福は結構ある。
精霊持ちは大抵、精霊達の祝福を受けている。
その恩恵で魔力が低いものも魔法が使えたり、魔力がないものも魔力が使えたり、魔力が減らなかったり、逆に魔力を吸収できるようになったりする。
もしラッキーで魔力がないものが契約できたら短命になるが、魔力を使えるようになる。
精霊の力にもよるが、精霊に愛されている人は普通の人よりも何倍もキラキラして見える。
僕ははじめ、妖精が存在していると思ったが・・・それがイザベラだった。
いつものように魔力のない大金持ちの貴族に、ぼったくってやろうと商品を沢山持ってきた僕は、まさかの一目惚れをしてしまった。
はじめて見る顔だったけど。
銀色の髪の毛でブルーのドレスを着た彼女は最初、興味なさそうに商品をみている。
それはそうだろう。
彼女には周りには魔力と精霊たちで溢れている
しかも、高位精霊を従えている。
なぜわかるか?
僕には幼い頃から魔力が見えるし、僕もノッカーと言う精霊をを持っている。
小さいころ、鉱山に連れていかれてノッカーに気に入られたらしい。
精霊と契約するのには名前で縛るのだが、まれに、精霊から名乗って契約を交わす場合もある。
僕は小さかったので、契約は勝手にノッカーがしたらしい。
僕は魔道具に魔力を込める職人だ。
今では唯一の。
僕の師匠や父親も昔は魔力を込めることができたらしいが、今は出来ない。
魔力がほぼ枯渇したらしい。
親父はこれ以上の枯渇を防ぐため、今は主に職人の育成と貴族たちの接待に力をいれている。
師匠や親父たちの時代は魔道具に魔力を込めると魔力が吸われ、自分の魔力が枯渇するの知らなかったらしい。
そもそも道具に魔力が詰めれると発見したのは、ぼくが原因だったらしいのだが。
かつては、安い値段で商品を売っていたが、俺の代になってようやく自分達の魔力の低下に気づいたらしく、慌てて生活にこまらないように売れ残った魔法道具を集め、細かい細工をした。
魔石をつけたりして、リメイクをした。
それらは法外な値段の魔法道具に仕上げて、なるべく高く貴族に購入してもらうやり方に変えた。
とりあえずは一族が、路頭に迷わないようにする措置だったようだが・・・
僕の魔力は枯渇しなかった。
どうやら魔力の器が大きいらしく、時々こういうタイプがうまれるらしい。
そしてこういうタイプは空気からでも、なんでも魔力を供給できるので一生魔力に困らない。
だが、心配性の師匠と父親はなるべく魔道具を高く売るのを止めなかった。
こうして魔道具はいつの間にか大金持ちの貴族しか、手にいれることができなくなる高級品になった。
道具の作成は工房のみんながして、僕が最後の仕上げに魔力をいれる。
ところが、ある日、工房は王家、つまり国の管理下にはいった。
どうやらその事はトップシークレットらしく、師匠と、父親だけが知っているようだ。
でも・・・
僕は聞いてはいないが、心当たりがある。
おそらくトルマリン王国の王族に魔力がない人がいるからだと思う。
なぜなら王家に頼まれる魔石の色が決まっているからだ。
だけど、その秘密に触れると一家離散、悪ければ国外追放は、まだいいほうだと思う。
多分、情報を持ってる僕たちはおそらく消されてしまうのだと。
それに、僕には鑑定のスキルがある。
主に魔石の鑑定に使っている。
師匠は鑑定スキルをもっているが親父にはない。
鑑定スキルも工房にとってはかかせないスキルだ。
ただ、鑑定スキルも魔力の量によって鑑定できるものが制限されるようだった。
つまりは俺一人が国家秘密を上回るほどの存在であるのだった。
だからこそ、師匠と、親父は僕の秘密がばれないよう、王家には直接、関わらないようにしてくれたが、その代わり、王家と繋がりがある貴族のお屋敷には連れていかれた。
どのみち、僕はいずれ、工房の跡継ぎになるので、疑われない程度に商売の仕方は覚えなければならなかったからだ。
よく行く王家と繋がりの深い貴族の家に、道具を売りに行くことになったとき、絶対に売らないが、見栄えのいい作品をいくつかもって行くことになっている。
その道具で釣って他を買わせる。
だからとてもじゃないけどそこそこの貴族でも買えないような法外な値段をつけた。
パライバトルマリンの杖。
師匠が、随分前に依頼者に頼まれて、手にいれたらしいが、その仕事が急になくなったらしい。
魔法石 パライバトルマリン。
このトルマリン王国で採れなければ、この魔石はどこにもない。
市場にも出回らないので、工房にもこれしかない。
それに、この杖につかわれている木だけどいわく付きのものである。
精霊が愛した木と言われている曰く付きなものだ。
精霊が気まぐれに祝福を残していくのはこのへんでは有名な話だ
祝福を受けた物や人はプレミアがつく。
人に祝福は結構ある。
精霊持ちは大抵、精霊達の祝福を受けている。
その恩恵で魔力が低いものも魔法が使えたり、魔力がないものも魔力が使えたり、魔力が減らなかったり、逆に魔力を吸収できるようになったりする。
もしラッキーで魔力がないものが契約できたら短命になるが、魔力を使えるようになる。
精霊の力にもよるが、精霊に愛されている人は普通の人よりも何倍もキラキラして見える。
僕ははじめ、妖精が存在していると思ったが・・・それがイザベラだった。
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