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その34
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ただ、思ったより触ってくることに不快感を感じないが、ものすごく困る。
「えっ?えっ?わかっているなら、とりあえず落ち着こうよ!!!」
自分でもびっくりするぐらい、女の子のちょっと悲鳴に近い声になっちゃったよ。
すると、ごんって鈍い音がして俺の身体の自由が戻った。
「はい、そこまで」
いつの間にか、オランとレオンの侍女がレオンを羽交い締めにしてた。
「レオンの場合、隙みないと押さえられないから、だからレオンにちょっと、いや、かなりサービスしちゃったけどな・・・」
と言って、レオンの侍女は羽交い締めしながら大爆笑している。
雇用主をそんな扱いして大丈夫なのかな?など、ぼんやり思っているとオランが慌てたように俺をせかす。
「イザベラさん、早く本にキーワードいれてください。あれから侍女さんがトイレから帰ってきたと思ったら、いきなりレオンさんの様子が怪しいから一緒にこいって言われて・・・僕にはいつものレオンさんに見えたけど、さすがに侍女さんですね」
俺もちょっと変だなとは思ったけど、いつもとほぼ変わらんと思ってた。
「本当に間に合って良かったです。部屋の外からずっと見ていたので、いいタイミングで助けれて良かったです」
オランが早口で言っているけれど、俺にしてみたら間に合ってないと思うぞ!
「えっ、見てたなら、もう少し早く助けてくれないかな?」
切実に思う・・・だって特に耳の時とかさ。
「レオンさんの隙がなかなかなくて唯一、抱き締めたときと、耳を噛ったときと、さっきの告白のときだったみたいで」
レオンの侍女はまだひいひい笑っている、油断してってことだったら、色々と触り出す前に、助けられたはずだろ!
まあ、それはおいといて、さっさとキーワードをいれていこう。
一見、暗号のようになっているけど、最終的にはクロスワードのように数字の順番で文章が浮かび上がるみたいだ。
俺は完成された文章をみて言葉がでなかった。
「あっ、解けましたね、呪いは消えましたよ、本当に良かったですね」
オランが鑑定で確認してくれた。
レオンもどうやら、正気に戻ったらしい。
「イザベラさん、大丈夫ですか?」
オランが心配そうに言う。
ちょっと体が震える。
そしてオランに言う。
「この本、俺に向けられた本だった。俺宛のメッセージがキーワードだった」
「えっ?」
オランもびっくりしている。
でも、こんなことってあるのか?亮の家庭教師って、一体何者だったんだろう・・・
イザベラ カナラズ ムカエニ イクカラ マッテテ
「えっ?えっ?わかっているなら、とりあえず落ち着こうよ!!!」
自分でもびっくりするぐらい、女の子のちょっと悲鳴に近い声になっちゃったよ。
すると、ごんって鈍い音がして俺の身体の自由が戻った。
「はい、そこまで」
いつの間にか、オランとレオンの侍女がレオンを羽交い締めにしてた。
「レオンの場合、隙みないと押さえられないから、だからレオンにちょっと、いや、かなりサービスしちゃったけどな・・・」
と言って、レオンの侍女は羽交い締めしながら大爆笑している。
雇用主をそんな扱いして大丈夫なのかな?など、ぼんやり思っているとオランが慌てたように俺をせかす。
「イザベラさん、早く本にキーワードいれてください。あれから侍女さんがトイレから帰ってきたと思ったら、いきなりレオンさんの様子が怪しいから一緒にこいって言われて・・・僕にはいつものレオンさんに見えたけど、さすがに侍女さんですね」
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「本当に間に合って良かったです。部屋の外からずっと見ていたので、いいタイミングで助けれて良かったです」
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そしてオランに言う。
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「えっ?」
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