幼馴染と一緒に勇者召喚されたのに【弱体術師】となってしまった俺は弱いと言う理由だけで幼馴染と引き裂かれ王国から迫害を受けたのでもう知りません
ルシェ(Twitter名はカイトGT)
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いつから...?
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いつからだろうか? これが何度目の魔王軍との戦争か考えるのをやめたのは...。
愛川率いる魔王軍との和解の後、私たちは各地の戦争に何度も駆り出された。
5回? 10回? 20回? 100回? もはや数えていない。
だけど、それでもわかる事がある。
そう、異界から忍び寄る魔王軍との度重なる戦いにより魔力を蓄えすぎたこの世界は一度終わりを告げようとしていた。
元より少量の魔素しか持たない弱小世界の中に無理やり大量の魔力を蓄えた弊害と言えるだろう。
しかし、そんなことはどうでも良い。
私は【勇者】だ。
滅び行く世界の為に戦い続けなくてはならない。
~終末世界の終着点・何もない砂海~
ざっざっ...と砂を掻き分けながら私は歩みを進めている。
すると目の前に【次元のオオトカゲLV2800】が数100匹現れた。
「世界の敵め...! 邪魔...だっ!!!」
私は異空間より【勇者の剣F+3700】【勇者の盾EX+3600】【賢者の書R+3400】【戦士の槍斧S+3600】【弱体術師の宝杖LOVE+3200】を出現させながらそれらを周囲に展開して雑魚敵(レベル2800帯)を蹴散らして行く!
途中途中で私の拳【回復術師の拳X X+4000】を振るうこともある。
これら全ては私の親友達との力の結晶だ。
私はあれからも何度も何度も戦い続け、ようやく自分が世界に貢ぎ続けるただの人形だと気がついた。
しかし、私はそれでも戦い続けなくてはならない。
自分の中にある弱さを認め、何度もあの魔法【幻影召喚】を行ってきた。
常に私にとって都合のいい事のみを言ってくれるかつての親友達。
そこにあるのは私の過去の楽しい記憶のみで構成された思い出だった。
和希達現世組とシュナ達異世界組の楽しい旅の記憶は私を大いに楽しませてくれたのだが、何度も彼らの声や行動を聞いているとそれはやはり本物ではないのだと薄々気がつかされた。
それに気がついた時、私は幻影召喚を使う事をあまりしなくなった。
これは私が永遠に1人で戦い続ける事を慰める為に世界が用意してくれた魔法なのだと理解するまでにかなりの歳月を労してしまったと今では思う。
...。
私は突然のさっきに上を見上げた。
「...グルル!!!」
私の瞳に敵の圧倒的なレベルが表記された。
『【異次元の闇の王LV5000】』
「レベル...5000!? そんな...」
今までよりも圧倒的に大きな存在に私は一瞬だけたじろぐが、その時になって彼の声が耳をつんざいた。
「がんばれ」
聞き慣れた幼馴染の声。
たとえ空耳だったとしても今の私には充分ありがたかった。
魔力を吸収しすぎた結果。
荒廃しきった世界でも救う価値があるのか今の私には分からない。
それでも私は【この世界最後の勇者】である事に変わりはないのだ。
もう何も何者も存在していない空虚な世界とは言えども、最後まで命をかけて戦う義務がある。
「和希、ありがとう...」
私はそう呟きながら勇者武器全ての真なる力を解放させながら世界の敵達とたった一人で立ち向かい続けるのだった...。
愛川率いる魔王軍との和解の後、私たちは各地の戦争に何度も駆り出された。
5回? 10回? 20回? 100回? もはや数えていない。
だけど、それでもわかる事がある。
そう、異界から忍び寄る魔王軍との度重なる戦いにより魔力を蓄えすぎたこの世界は一度終わりを告げようとしていた。
元より少量の魔素しか持たない弱小世界の中に無理やり大量の魔力を蓄えた弊害と言えるだろう。
しかし、そんなことはどうでも良い。
私は【勇者】だ。
滅び行く世界の為に戦い続けなくてはならない。
~終末世界の終着点・何もない砂海~
ざっざっ...と砂を掻き分けながら私は歩みを進めている。
すると目の前に【次元のオオトカゲLV2800】が数100匹現れた。
「世界の敵め...! 邪魔...だっ!!!」
私は異空間より【勇者の剣F+3700】【勇者の盾EX+3600】【賢者の書R+3400】【戦士の槍斧S+3600】【弱体術師の宝杖LOVE+3200】を出現させながらそれらを周囲に展開して雑魚敵(レベル2800帯)を蹴散らして行く!
途中途中で私の拳【回復術師の拳X X+4000】を振るうこともある。
これら全ては私の親友達との力の結晶だ。
私はあれからも何度も何度も戦い続け、ようやく自分が世界に貢ぎ続けるただの人形だと気がついた。
しかし、私はそれでも戦い続けなくてはならない。
自分の中にある弱さを認め、何度もあの魔法【幻影召喚】を行ってきた。
常に私にとって都合のいい事のみを言ってくれるかつての親友達。
そこにあるのは私の過去の楽しい記憶のみで構成された思い出だった。
和希達現世組とシュナ達異世界組の楽しい旅の記憶は私を大いに楽しませてくれたのだが、何度も彼らの声や行動を聞いているとそれはやはり本物ではないのだと薄々気がつかされた。
それに気がついた時、私は幻影召喚を使う事をあまりしなくなった。
これは私が永遠に1人で戦い続ける事を慰める為に世界が用意してくれた魔法なのだと理解するまでにかなりの歳月を労してしまったと今では思う。
...。
私は突然のさっきに上を見上げた。
「...グルル!!!」
私の瞳に敵の圧倒的なレベルが表記された。
『【異次元の闇の王LV5000】』
「レベル...5000!? そんな...」
今までよりも圧倒的に大きな存在に私は一瞬だけたじろぐが、その時になって彼の声が耳をつんざいた。
「がんばれ」
聞き慣れた幼馴染の声。
たとえ空耳だったとしても今の私には充分ありがたかった。
魔力を吸収しすぎた結果。
荒廃しきった世界でも救う価値があるのか今の私には分からない。
それでも私は【この世界最後の勇者】である事に変わりはないのだ。
もう何も何者も存在していない空虚な世界とは言えども、最後まで命をかけて戦う義務がある。
「和希、ありがとう...」
私はそう呟きながら勇者武器全ての真なる力を解放させながら世界の敵達とたった一人で立ち向かい続けるのだった...。
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