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愛川結美

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 高校生時代。

 結美とは中学時代には別れていたの覚えている。

 彼女はとても頭が良かったので、俺たちとは違う進学校に進んだのだ。

 しかし、なぜか頭がそこまで良くなかった俺と一緒な高校に進学してきたのである。

「偶然だねカズ君」

 と彼女は言っていたが、恐らく違うだろう。

 彼女の頭とコネがあれば俺と同じ高校に進み、クラスを同じにすることだってできるのだから...。

 当時の俺はそこまで深く考えていなかったが、つまりはそう言う事なのだろうと思う。

「結美...」

 俺が彼女の名前を呟くと静かに笑う彼女。

「私の名前をあなたが呼んでくれる。これ以上ない幸福だよ」

 そう言いながら両手を広げて俺を迎え入れようとする彼女の前に優樹が立ち塞がる。

「貴方は誰?」

「...優樹」

 優樹を見た結美の表情は一気に暗い物となる。

 先ほどまでは誰もが羨む聖母のような美しい表情をしていたというのに、優樹に話しかけられただけでここまで表情が崩れる物なのだろうか?

 それに...、なんだか少し怖い...。

「和希!」

 優樹に声をかけられた俺はその瞬間に我に返る。

「固まってないで作戦を教えて! フワン達と一緒にいるしあいつらは敵なんだよね!?」

「優樹? まさかお前目の前にいる奴が誰なのか分からないのか?」

「分からないよ! あんな人を私は知らない!」

 確かにはっきりとそう叫ぶ彼女に俺は首を傾げる。

「あいつは愛川結美。小学校時代と高校生時代のクラスメイトだぞ!? 本当に知らないのか!?」

 俺の言葉に優樹は声を上げた。

「和希!? どうしちゃったの!? 私達はまだで高校生の時代なんてまだいきてなかったでしょ!?」

「...!」

 確かにそうだ。

 しかし、俺の中には確かに結美との記憶がある。

「これは...一体...なんなんだ?」

 頭の仲が気持ち悪い...。

 なぜ俺だけが奴の事を知っているのだ? そう考えた時だった。

 シュガーが結美との記憶を思い出したのは。
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