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水着回②

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 白い肌を晒しながら水色の水着を身につけたお姫様。

 アルシェの登場に浜辺に存在している男子諸君の視線が釘つけになっていた。

「おいおい...なんだよあの美人...」

「よく顔を見てみろよ、まだ子供だぞ」

「しかし...まあ、なんと言うか堪らん体つきしとりますなぁ...♡」

 などとエトランゼ王国の姫様の体を見てゲスな言葉を吐きかける周りの男達。

 しかし、そうなってしまうのも無理はないだろう。

 普段はくたびれた旅用の服を着ているせいか全く分からなかったが、この度の途中で何がとは言わないが随分と成長したみたいだ。

(嘘だろ!? 女子ってこんな短期間でこんなに成長するものなのか!?)

 思わずそう思ってしまうほどの成長率を見せているアルシェ。

 年齢的には優樹の方が年上のはずなのに、その身に蓄えた脂肪のせいでアルシェの方が年上に見えてしまう。

 顔がもう少し大人びていたら完全に間違えてしまうだろう。

「先ほどから男性の方々の視線が痛いのですが...。何か私の顔についていますかね?」

 こう言った部分で天然を見せる姫様とか好感度爆上がりだろう。

 特にシュガーの奴が興奮しているのが分かる。

「アルシェちゃん! すっごく可愛い! 可愛いよ!!!」

 などと言いながらちっちゃな羽をパタパタとはためかせて軽く空を飛びながら拍手を行っているシュガー。

「そうですか? まあシュガー様にそう言われるのであれば悪い気はしませんね」

「うん! すっごく似合ってる! 似合ってるから俺がオイル塗ってあげるね!」

 なんて言い出したので勿論止める。

「シュガー、お前の主人が命ずる。アルシェにオイルは塗るな」

「!!??? そんな!?」

 ガチ泣きしてしまっているシュガーを見た俺はケタケタと笑う。

「ざまぁ!!!」

 俺の声に睨みつけてくるシュガーの姿がすごく面白い。

「くそっ! くそう!!!!」

 バンバンバンと砂浜に拳を打ち付けて悔しがる奴の姿に充足感を得る俺なのだった。
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