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皆のクラスアップ

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「よう」

「和希!」

 俺は大聖堂にある客人室に集められていた仲間達と合流した。

「兄ちゃん! 無事だったんだな! すごい音が大聖堂の本殿の方から聞こえてきたから心配したぞ!」

 ラカラが俺に抱きついてきたので優しくかえした。

「ああ、ちょっとした出来事に巻き込まれてな。だがもう安心だ」

 俺がそう呟くとアルシェが声を出す。

「そう言えば教皇様はどちらに? 私達にクラスアップの儀を施すために塔に向かうよう申請してくれたお礼を言わなければならないのですが」

「教皇か...」

 俺は一瞬言葉に詰まったが、ここはこう言うべきだろう。

「教皇なら疲れて眠っているよ。時期に良くなるそうだ」

「そうですか、ではそこの信徒の方、教皇様に私が礼を言いたいと伝えておいてください」

 その言葉に半笑いの信徒。

 まあ、当然だろう。

 既に教皇様が俺の手によって消されているなんて口が裂けても言えないのだから...。

「さてと、では皆クラスアップを終えたんだな?」

 その言葉にムスッとしているケロナ。

「結局私はレベルも上がらないしクラスアップもできなかったけどね」

「まあ、レベルが上がらないんじゃ仕方ないだろう。そこは諦めてくれ」

「はぁ...。結局私は【村娘】と【伝説の料理人】以外の職業には就けないんだろうな...」

 どこか遠い目をしているケロナをスルーして俺は皆が何の職業になったのか聞いてみる事にした。

 どうやらシュナは【極・猫娘】ラカラは【盗賊シーフ・暗殺者アサシン】アルシェは【プリンセス騎士・ナイト】となったらしい。

 アルシェとラカラは分かるのだが、シュナって男だよな? 何で未だに職業名にってついてんだよ、大体猫娘って職業か? どっちかってっと種族だと思うんだが...。

 まあ、システム的にそうなってしまうのならばそうなのだろう。

 と言うかよく考えたら盗賊暗殺者とか姫騎士も普通のゲームでは聞いたことのない職業だな。

 前者は初耳で後者は聞いたことはあるがそう言うゲームを買った事がないので事実は分からない。

「まあ、戦力が強化されたことはいい事だな」

 俺がそう思っていると優樹が俺の声をかけてくるのでした。
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