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悠久の魔女
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私は玉座に座り込み不敵に笑う。
全てはこの日の為に私が仕込んだ事であると、今になって思い出す。
こうでもしなければ賢聖エルカは私に選択者としての権限を譲渡しなかったから仕方のない処置であると言う他無い。
やられたフリをして魔力だけを封印させ、私自身は彼女の体内に忍び込み娘の誕生を待つ。
そして賢聖の娘を入れ物としこの世に生を受け、合法的に選択者の力を譲渡してもらうつもりだったのである。
視線を横たわる賢聖に移しこう呟いた。
「ごめんなさい...、でも次の世界ではきっと貴女も幸せにして見せるから...、今は静かに眠っていてね...」
優しくそう呟いた私は、自分を慕ってくれている教徒達の方を向く。
するとジスカの奴が一歩前に出て敬礼しながらこう呟いた。
「師匠...お久しぶりです」
「ジスカ...、よくやってくれたわね、褒めてあげる」
彼の頰が少し緩んだ瞬間を見計らい、くいっと人差し指を上にあげる。
するとこの場にいる姉以外の体が弾け飛んだ。
「なんで...」
教徒全員が驚いた様な瞳で私の事を見てくるのが余りにも滑稽で笑える。
「もうちょっとだけこの世界には絶望が必要なの...、それがないと...ね」
訳が分からないと言う表情を浮かべながら果てる教団だったが、それに耐える者がいた。
「おい...、俺をあんまり舐めるんじゃないぞ」
「ゼルギニス...、残念だけど貴方の役割はもう終わったの、貴方は次の世界に連れて行く気は無いわ」
「何を訳のわからない事を...」
「死になさい」
たった一言私が呟いただけで即死級の黒い何かが魔神に向かって飛び交う。
それを躱しながら私に近づいてくる彼だったが...。
「お終い」
私がこの言葉を言い終わると彼の周りに黒い竜巻の様な物が無数に現れる。
それはまるで小規模のブラックホールの様であった。
それに吸い込まれた魔神は、もう二度と声すらあげることはなかった。
「さてと...」
私は貼り付けにされたお姉ちゃんを自身の前に持ってきた。
私を睨みつけながら私にこんな事を言ってくる彼女。
「華凛...、なんで皆を殺したの?」
私は笑いながら答える。
「私の幸福の為♡」
それを聞いたお姉ちゃんは息を荒げながらこんな事を呟いた。
「じゃあ貴女は...、自分の幸福の為に現実で私を殺したの?」
「うん♡」
なんの躊躇いもなくそう答える私に驚く彼女の姿はあまりにも悲壮感漂っているので気にくわない。
「なんでそんな表情をするの?、私はお姉ちゃんの事が好きなだけなのに...」
「それだけなの?」
「ん?」
「たったそれだけの為にこっちに来てまでこんな事をしてるって言うの!?」
「こんな事って...、死んだ人たちのことなら大丈夫、皆が深く絶望して闇が溜まったらこの世界を私が再構築してあげるから♡」
「再構築?」
「ええ、全ては私と姉ちゃんが結ばれる為だけにやっていた事だから♡」
私はそっと自分の手にナイフを出現させる。
「じゃあねお姉ちゃん♡、一旦お別れになるけれど、次の世界で私達はまた巡り会う...」
私は四肢を拘束されてなお足掻き続ける姉の首を切り裂いた。
その瞬間、私は達成感とまた姉を殺してしまったという罪悪感で心が一杯になって行く...。
「ごめんなさい...、でもこれで...」
自分の中にある黒い欲望が満たされた。
一度ならず二度までも姉を殺したと言う事実こそが、自分の中にあるドス黒い物をどんどん成長させて行くのを感じる...。
それに比例するかのように自身の魔力が際限なく上昇を続け、悠久的に世界を選択し続けるだけの力を私は遂に得たのだ。
「ありがとうこの世界...」
私がそう小さく呟くと、この世界の全ては黒いドロで満たされ終焉を迎えるのだった...。
全てはこの日の為に私が仕込んだ事であると、今になって思い出す。
こうでもしなければ賢聖エルカは私に選択者としての権限を譲渡しなかったから仕方のない処置であると言う他無い。
やられたフリをして魔力だけを封印させ、私自身は彼女の体内に忍び込み娘の誕生を待つ。
そして賢聖の娘を入れ物としこの世に生を受け、合法的に選択者の力を譲渡してもらうつもりだったのである。
視線を横たわる賢聖に移しこう呟いた。
「ごめんなさい...、でも次の世界ではきっと貴女も幸せにして見せるから...、今は静かに眠っていてね...」
優しくそう呟いた私は、自分を慕ってくれている教徒達の方を向く。
するとジスカの奴が一歩前に出て敬礼しながらこう呟いた。
「師匠...お久しぶりです」
「ジスカ...、よくやってくれたわね、褒めてあげる」
彼の頰が少し緩んだ瞬間を見計らい、くいっと人差し指を上にあげる。
するとこの場にいる姉以外の体が弾け飛んだ。
「なんで...」
教徒全員が驚いた様な瞳で私の事を見てくるのが余りにも滑稽で笑える。
「もうちょっとだけこの世界には絶望が必要なの...、それがないと...ね」
訳が分からないと言う表情を浮かべながら果てる教団だったが、それに耐える者がいた。
「おい...、俺をあんまり舐めるんじゃないぞ」
「ゼルギニス...、残念だけど貴方の役割はもう終わったの、貴方は次の世界に連れて行く気は無いわ」
「何を訳のわからない事を...」
「死になさい」
たった一言私が呟いただけで即死級の黒い何かが魔神に向かって飛び交う。
それを躱しながら私に近づいてくる彼だったが...。
「お終い」
私がこの言葉を言い終わると彼の周りに黒い竜巻の様な物が無数に現れる。
それはまるで小規模のブラックホールの様であった。
それに吸い込まれた魔神は、もう二度と声すらあげることはなかった。
「さてと...」
私は貼り付けにされたお姉ちゃんを自身の前に持ってきた。
私を睨みつけながら私にこんな事を言ってくる彼女。
「華凛...、なんで皆を殺したの?」
私は笑いながら答える。
「私の幸福の為♡」
それを聞いたお姉ちゃんは息を荒げながらこんな事を呟いた。
「じゃあ貴女は...、自分の幸福の為に現実で私を殺したの?」
「うん♡」
なんの躊躇いもなくそう答える私に驚く彼女の姿はあまりにも悲壮感漂っているので気にくわない。
「なんでそんな表情をするの?、私はお姉ちゃんの事が好きなだけなのに...」
「それだけなの?」
「ん?」
「たったそれだけの為にこっちに来てまでこんな事をしてるって言うの!?」
「こんな事って...、死んだ人たちのことなら大丈夫、皆が深く絶望して闇が溜まったらこの世界を私が再構築してあげるから♡」
「再構築?」
「ええ、全ては私と姉ちゃんが結ばれる為だけにやっていた事だから♡」
私はそっと自分の手にナイフを出現させる。
「じゃあねお姉ちゃん♡、一旦お別れになるけれど、次の世界で私達はまた巡り会う...」
私は四肢を拘束されてなお足掻き続ける姉の首を切り裂いた。
その瞬間、私は達成感とまた姉を殺してしまったという罪悪感で心が一杯になって行く...。
「ごめんなさい...、でもこれで...」
自分の中にある黒い欲望が満たされた。
一度ならず二度までも姉を殺したと言う事実こそが、自分の中にあるドス黒い物をどんどん成長させて行くのを感じる...。
それに比例するかのように自身の魔力が際限なく上昇を続け、悠久的に世界を選択し続けるだけの力を私は遂に得たのだ。
「ありがとうこの世界...」
私がそう小さく呟くと、この世界の全ては黒いドロで満たされ終焉を迎えるのだった...。
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