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我欲の翼の総意
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焼ける...。
体が心が...、信念が...。
全てが焼けて無くなってしまう...。
(俺は...無力だ...)
姉を失った自分には何もない事くらい分かっている。
分かっていたからこそ許せなかった。
なぜいつも自分達は奪われる側なのだろうか?。
時には搾取され、時には力で奪われ、時には命の灯火すら利用されてしまう弱者。
それが俺たち何も持たない者達だ。
読んで字のごとく何も持たない社会的弱者。
金も無く、地位も権力も無く、自分の体さえ自由がないゴミ...。
それが俺たちの正体...。
憎い。
そんな事も知らずにのうのうと生きている愚民が。
俺達が苦しんでいると知っていても戦争を続けたこの王国が。
俺達母を何処かへと封印した賢聖が。
堪らなく憎い!。
(殺す...、絶対に殺す!!)
何年何十年かかろうと構わない。
必ずや神の先兵たる聖人供を駆逐し、この世に魔女を王とする国家を作る。
それこそが我ら欲にまみれし者供、我欲の翼のメンバーの総意なのだ。
「ぐあぁぁぁぁ!!!」
そんな思いとは裏腹に燃えて行く体。
(ここまでなのか?、俺は姉の命を奪った奴すら殺せずに終わるのか?)
そう思うと腹がたつ。
せっかく禁忌を犯してまで力を得たのに...、それでも女神の力には勝てないのだと...。
(力が足りない...!)
炎燃え盛る中、一際大きい方向をあげると、見知った顔が目の前に立っていました。
「ルクル...」
「ミライ...」
俺は差し出された手を取り、瞬間移動で炎の中から抜け出したのだった。
~輪廻教徒のアジト~
バンっと俺が室内の床に落とされると、直ぐ様全身に水をかけられた。
「ルクル、ようやく目覚めたのね、ところでエリサはどうしたの?」
「姉さんは...死んだ...」
その言葉に一瞬だけ戸惑いを見せた彼女でしたが、「そう...」とだけ呟いた後は何も言いません。
それに腹が立った俺は彼女の首をスライムに掴まさせ、ぐいっと持ち上げてやりました。
「ミライ...、どう言う事だ?禁忌を犯してまで手に入れたこの力でも剣聖には歯が立たなかったぞ?」
「それは、あなたの練度が低いからよ、その力は何度も使う事で体に定着し、より大きな力を発揮できる、目覚めたばかりの貴方では扱えないのも無理はないわ」
静かにそう呟く彼女の意見も検討違いであるとは言えないだろう。
事実、彼は俺の弱点である炎見破り、そればかりを錬成してきた。
それを戦闘の経験値の差が出ると言うのだろうと思う。
「ふむ...なるほど、では身体を癒した後にこの力を試すことにしよう」
俺は痛む身体を庇いながら自らの部屋にもどる。
その姿を彼女は静かに眺めているだけだった。
体が心が...、信念が...。
全てが焼けて無くなってしまう...。
(俺は...無力だ...)
姉を失った自分には何もない事くらい分かっている。
分かっていたからこそ許せなかった。
なぜいつも自分達は奪われる側なのだろうか?。
時には搾取され、時には力で奪われ、時には命の灯火すら利用されてしまう弱者。
それが俺たち何も持たない者達だ。
読んで字のごとく何も持たない社会的弱者。
金も無く、地位も権力も無く、自分の体さえ自由がないゴミ...。
それが俺たちの正体...。
憎い。
そんな事も知らずにのうのうと生きている愚民が。
俺達が苦しんでいると知っていても戦争を続けたこの王国が。
俺達母を何処かへと封印した賢聖が。
堪らなく憎い!。
(殺す...、絶対に殺す!!)
何年何十年かかろうと構わない。
必ずや神の先兵たる聖人供を駆逐し、この世に魔女を王とする国家を作る。
それこそが我ら欲にまみれし者供、我欲の翼のメンバーの総意なのだ。
「ぐあぁぁぁぁ!!!」
そんな思いとは裏腹に燃えて行く体。
(ここまでなのか?、俺は姉の命を奪った奴すら殺せずに終わるのか?)
そう思うと腹がたつ。
せっかく禁忌を犯してまで力を得たのに...、それでも女神の力には勝てないのだと...。
(力が足りない...!)
炎燃え盛る中、一際大きい方向をあげると、見知った顔が目の前に立っていました。
「ルクル...」
「ミライ...」
俺は差し出された手を取り、瞬間移動で炎の中から抜け出したのだった。
~輪廻教徒のアジト~
バンっと俺が室内の床に落とされると、直ぐ様全身に水をかけられた。
「ルクル、ようやく目覚めたのね、ところでエリサはどうしたの?」
「姉さんは...死んだ...」
その言葉に一瞬だけ戸惑いを見せた彼女でしたが、「そう...」とだけ呟いた後は何も言いません。
それに腹が立った俺は彼女の首をスライムに掴まさせ、ぐいっと持ち上げてやりました。
「ミライ...、どう言う事だ?禁忌を犯してまで手に入れたこの力でも剣聖には歯が立たなかったぞ?」
「それは、あなたの練度が低いからよ、その力は何度も使う事で体に定着し、より大きな力を発揮できる、目覚めたばかりの貴方では扱えないのも無理はないわ」
静かにそう呟く彼女の意見も検討違いであるとは言えないだろう。
事実、彼は俺の弱点である炎見破り、そればかりを錬成してきた。
それを戦闘の経験値の差が出ると言うのだろうと思う。
「ふむ...なるほど、では身体を癒した後にこの力を試すことにしよう」
俺は痛む身体を庇いながら自らの部屋にもどる。
その姿を彼女は静かに眺めているだけだった。
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