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その少年、天使か魔神か...
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ガキンという金属音が鳴り響き、親父が攻撃を防いでくれていました。
「親父!!」
「ローシュ!!ボサッとするな!!」
いつも冷静な親父が、大声を張り上げて俺を叱ってきた。
(こんな親父の声、久し振りに聞いた)
訓練の時でさえあまり声を上げない彼が、こんな大きな声をあげて注意してくるという事は、やはり強敵であるという事が伺えます。
「おうっ!」
俺も足手まといにならない様に剣を構え直し、2人で一斉にかかりました。
「五月蝿いぞ...、女神の神兵風情が!!」
天使の咆哮と共にこの施設が崩壊し始めます。
「ここはもうもたない!、外に出るぞ!」
親父の判断に従い、急いで脱出を試みる俺達。
「逃すか!」
黒い手のような物が俺達を捉えようと伸びてきますが、親父が聖剣を大量に作り上げ対応してくれたお陰でここまでは伸びてきません。
「小癪な真似を...」
悔しがる奴の顔を拝みながら、なんとか崩壊する施設から逃げだせた。
~施設の外~
息を乱しながら逃げ出すと、施設はガラガラと崩れて落ち、施設のあった場所は埋もれてしまいました。
「あいつは潰れたのか?」
なんとなくそう思いたかったのですが、再び凄まじい魔力を感じ取ると、瓦礫の中から天使の様な少年が姿を現しました。
6輪の羽を広げ、神々しく天を舞う姿は、まさしく天使と言えるでしょう。
「死んだと思ったか?」
「...い~や、そうだったら良かったのになって思ってただけさ!」
どこまで俺の力が通用するかは分かりませんが、とにかくやれるだけやるしかありません。
「覚悟はいいな、ローシュ!」
「ああ!そんなもん、とっくの昔にできてる!!」
人を殺す覚悟...、王国を守る覚悟...、そして...、妹を、彼女を守る覚悟を決める!!。
熱き闘志をたぎらせ勢いを作る。
「行くぞ!親父!」
だっ!と駆け抜け、奴の体に斬撃を浴びせたのですが...。
「その程度か?」
「なっ!?」
全力で打ち込んだのにダメージがありません。
「ローシュ!これを使え!!」
それを見た親父が大声を張り上げ、一振りの見事な太刀を投げ渡してきました。
「魔を退ける退魔の太刀だ!、それならば効くはずだ!」
「サンキュー親父!!」
俺は親父から貰った太刀で渾身の一撃を奴の体にお見舞いした。
ボキン...。
俺の太刀が奴の体を捉えると、鈍い音が鳴り響きました。
「馬鹿な!」
親父が目を見開き、ありえない現実に視線を移していました。
一瞬何が起きたのか分からず、気が動転していると、奴が小さな声でこう囁いた。
「悪いな若き騎士よ、俺は魔神じゃないんだわ...、静かに死んでくれ」
俺とルクルの視線が合ったその一瞬。
奴の後ろにいる黒い何かが、俺の体に風穴を開けました。
「親父!!」
「ローシュ!!ボサッとするな!!」
いつも冷静な親父が、大声を張り上げて俺を叱ってきた。
(こんな親父の声、久し振りに聞いた)
訓練の時でさえあまり声を上げない彼が、こんな大きな声をあげて注意してくるという事は、やはり強敵であるという事が伺えます。
「おうっ!」
俺も足手まといにならない様に剣を構え直し、2人で一斉にかかりました。
「五月蝿いぞ...、女神の神兵風情が!!」
天使の咆哮と共にこの施設が崩壊し始めます。
「ここはもうもたない!、外に出るぞ!」
親父の判断に従い、急いで脱出を試みる俺達。
「逃すか!」
黒い手のような物が俺達を捉えようと伸びてきますが、親父が聖剣を大量に作り上げ対応してくれたお陰でここまでは伸びてきません。
「小癪な真似を...」
悔しがる奴の顔を拝みながら、なんとか崩壊する施設から逃げだせた。
~施設の外~
息を乱しながら逃げ出すと、施設はガラガラと崩れて落ち、施設のあった場所は埋もれてしまいました。
「あいつは潰れたのか?」
なんとなくそう思いたかったのですが、再び凄まじい魔力を感じ取ると、瓦礫の中から天使の様な少年が姿を現しました。
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「...い~や、そうだったら良かったのになって思ってただけさ!」
どこまで俺の力が通用するかは分かりませんが、とにかくやれるだけやるしかありません。
「覚悟はいいな、ローシュ!」
「ああ!そんなもん、とっくの昔にできてる!!」
人を殺す覚悟...、王国を守る覚悟...、そして...、妹を、彼女を守る覚悟を決める!!。
熱き闘志をたぎらせ勢いを作る。
「行くぞ!親父!」
だっ!と駆け抜け、奴の体に斬撃を浴びせたのですが...。
「その程度か?」
「なっ!?」
全力で打ち込んだのにダメージがありません。
「ローシュ!これを使え!!」
それを見た親父が大声を張り上げ、一振りの見事な太刀を投げ渡してきました。
「魔を退ける退魔の太刀だ!、それならば効くはずだ!」
「サンキュー親父!!」
俺は親父から貰った太刀で渾身の一撃を奴の体にお見舞いした。
ボキン...。
俺の太刀が奴の体を捉えると、鈍い音が鳴り響きました。
「馬鹿な!」
親父が目を見開き、ありえない現実に視線を移していました。
一瞬何が起きたのか分からず、気が動転していると、奴が小さな声でこう囁いた。
「悪いな若き騎士よ、俺は魔神じゃないんだわ...、静かに死んでくれ」
俺とルクルの視線が合ったその一瞬。
奴の後ろにいる黒い何かが、俺の体に風穴を開けました。
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