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エレネアという少女④
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俺たちを見送る為にエレネアは一階までわざわざ降りてきてくれました。
「別にいいぞ、俺がいるんだし」
「いえ、なんとなく見送りたい気分なだけ」
「そうか...」
なんとなく気まずい雰囲気になりつつも彼女は一緒に歩いてくれる。
そこに敵意や悪意はなく、一緒に歩いていても不快感ひとつしない為、普通の人間といるのとさほど変わらないような気がした。
一階の入り口付近まで近づいた次の瞬間!。
「!?」
バチッという電撃音とともに先ほどの魔法陣が再び現れていた。
「何あれ...」
突然のことで惚けている妹に向かって魔法陣が接近してきました。
「まずい!」
俺が先回りして雷耐性の盾を構えたのですが、不思議な事に魔法陣は俺を躱して妹の方に突撃して行ったのです。
「なっ!?」
「あっ...」
あまりにも突拍子すぎて対処出来ない俺達の目の前でカリンは魔法陣に飲まれてしまいました。
「お兄ちゃん!」
「カリン!」
俺が手を伸ばしましたが、俺の手が届く事はありませんでした。
妹を捉えた魔法陣はもう一度大きく光輝くと、全体に大きな電撃を放ちました。
「効くかよ!」
俺の盾が電撃を防いでくれるので、なんとか耐えますが、その際に意味深な言葉が聞こえてきたのです。
<我らが主人と同じ血...、ついに見つけた...>
「「えっ...?」」
俺だけではなくエレネアにも聞こえてたみたいでした。
「がぁぁ!!」
妹の激しい声が聞こえてきた事で我に帰った俺はすかさず魔法陣に攻撃しようとしたのですが...。
「!?、俺を無視してどこへ行く気だ!」
魔法陣は1人でにカリンを連れ去り地下へと進んでいきます。
「あの場所は...!」
俺は急いで地下に潜りましたが、時すでに遅し。
白髪の例の少年が妹の血を吸い、赤い瞳を見開いていました。
「ごちそうさま...」
彼はそれだけ呟くと妹を床に落としてこちらを見てきました。
「さっき見てたよ、姉さんを殺したよねあんた...」
身震いするほどの殺気を彼から感じる俺。
「許さないよ...、姉さんが奪って行った二つの羽が無駄になったじゃないか...、この例は死をもって返してもらう事にするよ...」
彼がそう呟くと、4本の白い羽が光輝き、彼の魔法が発動した。
「深淵のカタール...」
彼がそう呟くと、とても天使とは思えない負の感情が彼の背後に立っていました。
「なんだあれは...」
俺はその存在を見て思わず息を飲みます。
これまで色々な魔物や化け物と戦ってきましたが、この感じは初めて感じる物だったのです。
ゆっくりと目を開くそれは、黒くてドロッとしたスライムのようにさえ思えますが、無数にある赤い瞳が気持ち悪さを倍増させていました。
「別にいいぞ、俺がいるんだし」
「いえ、なんとなく見送りたい気分なだけ」
「そうか...」
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そこに敵意や悪意はなく、一緒に歩いていても不快感ひとつしない為、普通の人間といるのとさほど変わらないような気がした。
一階の入り口付近まで近づいた次の瞬間!。
「!?」
バチッという電撃音とともに先ほどの魔法陣が再び現れていた。
「何あれ...」
突然のことで惚けている妹に向かって魔法陣が接近してきました。
「まずい!」
俺が先回りして雷耐性の盾を構えたのですが、不思議な事に魔法陣は俺を躱して妹の方に突撃して行ったのです。
「なっ!?」
「あっ...」
あまりにも突拍子すぎて対処出来ない俺達の目の前でカリンは魔法陣に飲まれてしまいました。
「お兄ちゃん!」
「カリン!」
俺が手を伸ばしましたが、俺の手が届く事はありませんでした。
妹を捉えた魔法陣はもう一度大きく光輝くと、全体に大きな電撃を放ちました。
「効くかよ!」
俺の盾が電撃を防いでくれるので、なんとか耐えますが、その際に意味深な言葉が聞こえてきたのです。
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「「えっ...?」」
俺だけではなくエレネアにも聞こえてたみたいでした。
「がぁぁ!!」
妹の激しい声が聞こえてきた事で我に帰った俺はすかさず魔法陣に攻撃しようとしたのですが...。
「!?、俺を無視してどこへ行く気だ!」
魔法陣は1人でにカリンを連れ去り地下へと進んでいきます。
「あの場所は...!」
俺は急いで地下に潜りましたが、時すでに遅し。
白髪の例の少年が妹の血を吸い、赤い瞳を見開いていました。
「ごちそうさま...」
彼はそれだけ呟くと妹を床に落としてこちらを見てきました。
「さっき見てたよ、姉さんを殺したよねあんた...」
身震いするほどの殺気を彼から感じる俺。
「許さないよ...、姉さんが奪って行った二つの羽が無駄になったじゃないか...、この例は死をもって返してもらう事にするよ...」
彼がそう呟くと、4本の白い羽が光輝き、彼の魔法が発動した。
「深淵のカタール...」
彼がそう呟くと、とても天使とは思えない負の感情が彼の背後に立っていました。
「なんだあれは...」
俺はその存在を見て思わず息を飲みます。
これまで色々な魔物や化け物と戦ってきましたが、この感じは初めて感じる物だったのです。
ゆっくりと目を開くそれは、黒くてドロッとしたスライムのようにさえ思えますが、無数にある赤い瞳が気持ち悪さを倍増させていました。
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