なぜか異世界に幼女で転生してしまった私は、優秀な親の子供だったのですが!!

ルシェ(Twitter名はカイトGT)

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電撃の一撃...

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 俺は隙を伺いながら何度か打ち合い、ついに隙を確認できたので盾を構えました。

 それに彼女が小刀で攻撃してきた瞬間を狙い、放電を開始しました。

「お前の電撃だ...、しっかりと味わえ!」

「!?」

 盾から溜まりに溜まった電撃が一気に放出され、天をも焦がす量の閃光が飛び散りました。

 明らかに常軌を逸した威力をほこるそれは、電撃耐性を持つエリサにさえ通じたのでしょう。

「ぁ!?ぁあああああああ!!」

 彼女の悲痛な叫びが辺りに響き渡り、肉の焼ける匂いがこちらにまで届いてくる。

 嫌な匂いだ...。

 戦争中に何度も嗅いだが、結局慣れることはなかったこの匂いを嗅ぐと嫌でも理解させられる。

 人が焼け死に、黒焦げになっているのだと...。

 しばらく様子を見ていたが、全身の筋肉がおかしいほどに痙攣するその様は、まるで動かないはずの筋肉を無理やり動かして生命活動を繋ぎ止めようとする人間としての本能のようにも思えた。

「...、このままにしておくのも悪いな...」

 俺は一度敬礼し、彼女には敬意を持って剣を天高く振り上げた。

「輪廻教徒エリサよ!、我が王国にあだなしたものとして、クティル王国騎士団ローシュが正義の鉄槌を下す!、安らかに眠れ...」

 ザシュッ...。

 肉を裂く確かな感触は、俺の手にしっかりと染み付いて記憶されて行く...。

「嫌な仕事だよな...、王国の騎士ってのもよ...」

 相手が魔物ならまだいい...、だが相手が悪人とは言え人間だと思う所がある。

 これまでにも俺は沢山の命を奪ってきた、動物、魔物、そして人間...。

 全てはクティル王国の未来の為、そして最愛の妹の幸せの為に...。

 そのためならば、俺はこの手を何度血に染めても構わないと決心していたのだが、やはり辛い...。

 彼女の年は俺と同じくらいだろうか?、別にこの歳で死ぬのが珍しい訳ではない、だいたいもっと小さい子達も前の戦争の時に多くがなくなっている。

 ただ...、表面上は平和になった世界でも、裏側はこんなにも酷いのだと思わずにはいられなかった。

(妹にこんな仕事はさせられない...、絶対に俺たちの代で輪廻教を...、いや...悠久の魔女を心から崇拝する奴らを皆殺しにしてやる...!)

 黒焦げのまま横たわる彼女の死骸を見て気分を悪くした俺は、何も言わずにその場を去り、さっきの建物を調べ始めるのでした。
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