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合成獣(キメラ)②
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「やっぱ近くで見るとでかいな~...」
私は例の化け物を前にして呑気な事を呟いていると、やつは6の腕を巧みに扱い何度も連パンしてくるのですが、どれも私のかすりもしません。
「当たらないよ」
雷魔法と風魔法で身体強化し、速度を極限まで高めているとは言え、初見の技をこれほどまでに容易く躱し続けれる事に違和感さえ覚える。
(なんだろう...、初めてのはずなのに始めてじゃないような...、そんな感覚...)
スチャッと剣を抜き奴の体を鮮やかに切り裂く度に響く声が心地いい...。
徐々に私の体は鮮血に身を汚し、まるで紅い服を着て舞う蝶のようになり果てる。
(ああ...、何でだろう...、悪い奴を倒すのって...楽しい♡)
ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ...。
何度か斬りつけるとやつは動かなくなり、最後には声さえ聞けなくなりました。
「終わっちゃった...、じゃあ焼却するね」
自分でも訳がわからないほど手際よく死体の処理方法が頭に浮かんできます。
まずは死体をばらばらにして一箇所にまとめ、そのまま火炎魔法で焼き尽くす。
巨大な火球を投げつけた結果、死体を焼くパチパチという音が聞こえました。
たったこれだけの行動なのですが、それが迅速に行えてしまった私。
『まるで何度も化け物の死体処理を行ってきたような...』
「えっ...?」
そこまで考えると、ふと我に帰りました。
血生臭い化け物の臭いに一回吐く私。
「うぇぇ...」
自分の手に染まっている血の臭いを嗅いでまた気分を悪くしていると、先程まで隠れていたエレネアが顔を出しました。
「カリン!」
「うぇぇぇ...」
「大丈夫!?カリン!」
気持ち悪そうにうずくまる私を見て叫ぶ彼女。
「ちょっと待ってて!」
彼女は近くにある草をちぎって私の体に当てて何やら呪文を唱えました。
「生きとし生ける全ての恵みよ...、御力をお貸しください...、この者に大地のささやかなる祝福を!」
ただの草だった物が新緑に輝き、私の体を癒していく...。
最初こそ暴れていた私だったが、徐々に落ち着きを取り戻し、最終的に眠りこけてしまいました。
「カリン?」
「Zzz...」
「寝てるの?」
彼女が私に近づくと、急に頭の上にいたアアルがこう言いました。
「カリンは今眠っているよ」
「わぁ!?」
「大丈夫?」
「鳥が喋ってる!?」
「このやりとり何回やったかわからないけど...、僕の名前はアアル、カリンの召喚獣さ」
驚きを隠せないような表情でアアルを見やる彼女でした。
私は例の化け物を前にして呑気な事を呟いていると、やつは6の腕を巧みに扱い何度も連パンしてくるのですが、どれも私のかすりもしません。
「当たらないよ」
雷魔法と風魔法で身体強化し、速度を極限まで高めているとは言え、初見の技をこれほどまでに容易く躱し続けれる事に違和感さえ覚える。
(なんだろう...、初めてのはずなのに始めてじゃないような...、そんな感覚...)
スチャッと剣を抜き奴の体を鮮やかに切り裂く度に響く声が心地いい...。
徐々に私の体は鮮血に身を汚し、まるで紅い服を着て舞う蝶のようになり果てる。
(ああ...、何でだろう...、悪い奴を倒すのって...楽しい♡)
ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ...。
何度か斬りつけるとやつは動かなくなり、最後には声さえ聞けなくなりました。
「終わっちゃった...、じゃあ焼却するね」
自分でも訳がわからないほど手際よく死体の処理方法が頭に浮かんできます。
まずは死体をばらばらにして一箇所にまとめ、そのまま火炎魔法で焼き尽くす。
巨大な火球を投げつけた結果、死体を焼くパチパチという音が聞こえました。
たったこれだけの行動なのですが、それが迅速に行えてしまった私。
『まるで何度も化け物の死体処理を行ってきたような...』
「えっ...?」
そこまで考えると、ふと我に帰りました。
血生臭い化け物の臭いに一回吐く私。
「うぇぇ...」
自分の手に染まっている血の臭いを嗅いでまた気分を悪くしていると、先程まで隠れていたエレネアが顔を出しました。
「カリン!」
「うぇぇぇ...」
「大丈夫!?カリン!」
気持ち悪そうにうずくまる私を見て叫ぶ彼女。
「ちょっと待ってて!」
彼女は近くにある草をちぎって私の体に当てて何やら呪文を唱えました。
「生きとし生ける全ての恵みよ...、御力をお貸しください...、この者に大地のささやかなる祝福を!」
ただの草だった物が新緑に輝き、私の体を癒していく...。
最初こそ暴れていた私だったが、徐々に落ち着きを取り戻し、最終的に眠りこけてしまいました。
「カリン?」
「Zzz...」
「寝てるの?」
彼女が私に近づくと、急に頭の上にいたアアルがこう言いました。
「カリンは今眠っているよ」
「わぁ!?」
「大丈夫?」
「鳥が喋ってる!?」
「このやりとり何回やったかわからないけど...、僕の名前はアアル、カリンの召喚獣さ」
驚きを隠せないような表情でアアルを見やる彼女でした。
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