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思わぬ収穫
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「ミライさん、そろそろ食料が尽きそうなので買い出しに行ってきます」
「あっ!私も付いて言っていい?」
金髪の少女が私にせびるように声をかけてきました。
「別にいいけど...」
「やった!、じゃあ行こうよ!」
話が早い!、まだミライさんのOKを貰っていません。
私が彼女の顔を見ると同時に、彼女は指で輪っかを作り「いいわよ、いってらっしゃい」と静かに呟いてくれたので助かります。
「ありがとうございます」
「は~い!じゃあ行こう!」
片手をあげながらジャンプするエリサを眺めていた私は、微かに笑みを浮かべていました。
~クティル王国城下町~
「じゃあまずは...」
「メルラ!お菓子買ってよ~」
いきなりお菓子をせびりだす彼女。
「エリサさんは本当に元気ですよね」
「えへへ~...、私元気なのが取り柄だから」
頭を掻きながら楽しそうな表情を浮かべる彼女を見ていると、こちらまで楽しくなってしまいそうです。
「わかりました、一つだけですよ」
「わ~い!ありがとうメルラ!」
そう叫びながら抱きついて来たので、安堵のため息を吐きました。
以前こういう事になった時、私の手を掴んだまま泣きじゃくったので、かなり恥ずかしかったのを覚えています。
なのでそれからは、経費で一つだけ彼女のお菓子を買ってあげる事にしたのでした。
(あんまりお金ないから、そんな無駄使いしたくないんだけど...、泣かれると面倒だし買ってあげないとね)
ミライさんが言うには、エリサは少々子供っぽい所が残っているらしく、経費で一つだけお菓子を買ってあげても良いと言われているのです。
まあこれは多分ですが、彼女がアジトにいると邪魔なのでしょう。
なのでこうやって外に出して遊ばせておけと言うわけです。
でも、それに私を巻き込むのはやめて欲しいのですが、下っ端としては文句が言えません。
はぁっとため息を零しながら歩いていると...。
「あっ!メルラさんじゃないですか、おはようございます」
突然名前を呼ばれたので振り返ってみるとそこにはローシュの妹であるカリンが立っていました。
「あっ、カリンおはよう」
「お買い物ですか?」
私の買い物カゴを眺めながら彼女がそう呟いて来たので答える。
「ええ、ちょっと買い出しに...」
私がそこまで言いかけた瞬間、横から口を挟んでくる彼女。
「カリン!私もいるよ!」
「えっ!?なんでエリサとメルラさんが一緒にいるの!?、どう言う関係!?」
興味しんしんに私とエリサの方を見つめてくる彼女を見て私はこう答えた。
「ただの仕事仲間よ」
「すっごく仲の良い友達なの!メルラは!」
(こいつ...!)
さっきから妙に邪魔してくるなと思いながらも口には出さない。
「へぇ~そうなんだ~...、2人の邪魔しちゃ悪いからもう行くね、お買い物楽しんで下さい」
ペコッとお辞儀をして去って行く姿は賢そうな娘に見えなくもない。
それの比べてうちのは...。
「じゃ~ね~カリン!、また今度ちゃんと遊ぼうね~!」
子供っぽい!。
「うん!時間があったら遊ぼう!」
カリンの態度を見ていると、どうしてもエリサの方が精神的な年上には見えません。
(どう考えてもカリンの方が大人じゃないかな?、まあいいけど...)
ハハッと乾いた笑い声をあげながら去りゆく彼女の後ろ姿を見ていると何かに気がつく私。
(あれっ?カリンの後ろに見える黒いモヤのような物はなんだろう?)
良く見ていると、エリサに止められ小さな声で耳打ちされました。
「まだだ~め♡、カリンに手を出すのはもう少し大きくなってからだよ...」
ふふっと怖い笑みを浮かべる彼女が酷く不気味に見え、カリンの後ろに付いていたモヤがどうしても気になる私。
(あのモヤってもしかして...『魔女の福音』?)
最近魔女の祝福を受けた私にはなんとなく分かってしまいます。
それに近い何かをカリンの背後にいる者から 感じられたのですが、生憎私には正体が掴めませんでした。
もしもあれが魔女の福音なのだとしたら、カリンは聖人の子供なのに魔女に魅入られた人物という事になりますが、それはないでしょう。
気になる所ではありますが、まずは買い物を優先する私なのでした。
「あっ!私も付いて言っていい?」
金髪の少女が私にせびるように声をかけてきました。
「別にいいけど...」
「やった!、じゃあ行こうよ!」
話が早い!、まだミライさんのOKを貰っていません。
私が彼女の顔を見ると同時に、彼女は指で輪っかを作り「いいわよ、いってらっしゃい」と静かに呟いてくれたので助かります。
「ありがとうございます」
「は~い!じゃあ行こう!」
片手をあげながらジャンプするエリサを眺めていた私は、微かに笑みを浮かべていました。
~クティル王国城下町~
「じゃあまずは...」
「メルラ!お菓子買ってよ~」
いきなりお菓子をせびりだす彼女。
「エリサさんは本当に元気ですよね」
「えへへ~...、私元気なのが取り柄だから」
頭を掻きながら楽しそうな表情を浮かべる彼女を見ていると、こちらまで楽しくなってしまいそうです。
「わかりました、一つだけですよ」
「わ~い!ありがとうメルラ!」
そう叫びながら抱きついて来たので、安堵のため息を吐きました。
以前こういう事になった時、私の手を掴んだまま泣きじゃくったので、かなり恥ずかしかったのを覚えています。
なのでそれからは、経費で一つだけ彼女のお菓子を買ってあげる事にしたのでした。
(あんまりお金ないから、そんな無駄使いしたくないんだけど...、泣かれると面倒だし買ってあげないとね)
ミライさんが言うには、エリサは少々子供っぽい所が残っているらしく、経費で一つだけお菓子を買ってあげても良いと言われているのです。
まあこれは多分ですが、彼女がアジトにいると邪魔なのでしょう。
なのでこうやって外に出して遊ばせておけと言うわけです。
でも、それに私を巻き込むのはやめて欲しいのですが、下っ端としては文句が言えません。
はぁっとため息を零しながら歩いていると...。
「あっ!メルラさんじゃないですか、おはようございます」
突然名前を呼ばれたので振り返ってみるとそこにはローシュの妹であるカリンが立っていました。
「あっ、カリンおはよう」
「お買い物ですか?」
私の買い物カゴを眺めながら彼女がそう呟いて来たので答える。
「ええ、ちょっと買い出しに...」
私がそこまで言いかけた瞬間、横から口を挟んでくる彼女。
「カリン!私もいるよ!」
「えっ!?なんでエリサとメルラさんが一緒にいるの!?、どう言う関係!?」
興味しんしんに私とエリサの方を見つめてくる彼女を見て私はこう答えた。
「ただの仕事仲間よ」
「すっごく仲の良い友達なの!メルラは!」
(こいつ...!)
さっきから妙に邪魔してくるなと思いながらも口には出さない。
「へぇ~そうなんだ~...、2人の邪魔しちゃ悪いからもう行くね、お買い物楽しんで下さい」
ペコッとお辞儀をして去って行く姿は賢そうな娘に見えなくもない。
それの比べてうちのは...。
「じゃ~ね~カリン!、また今度ちゃんと遊ぼうね~!」
子供っぽい!。
「うん!時間があったら遊ぼう!」
カリンの態度を見ていると、どうしてもエリサの方が精神的な年上には見えません。
(どう考えてもカリンの方が大人じゃないかな?、まあいいけど...)
ハハッと乾いた笑い声をあげながら去りゆく彼女の後ろ姿を見ていると何かに気がつく私。
(あれっ?カリンの後ろに見える黒いモヤのような物はなんだろう?)
良く見ていると、エリサに止められ小さな声で耳打ちされました。
「まだだ~め♡、カリンに手を出すのはもう少し大きくなってからだよ...」
ふふっと怖い笑みを浮かべる彼女が酷く不気味に見え、カリンの後ろに付いていたモヤがどうしても気になる私。
(あのモヤってもしかして...『魔女の福音』?)
最近魔女の祝福を受けた私にはなんとなく分かってしまいます。
それに近い何かをカリンの背後にいる者から 感じられたのですが、生憎私には正体が掴めませんでした。
もしもあれが魔女の福音なのだとしたら、カリンは聖人の子供なのに魔女に魅入られた人物という事になりますが、それはないでしょう。
気になる所ではありますが、まずは買い物を優先する私なのでした。
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