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あの馬鹿息子...どこへ行った?
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「ローシュ!」
私は息子の名を呼びながら走り回るが見当たらない。
「...、ギルドの方へ行ってみるか...」
いや...それはないだろうと思いながらも手がかりがない為とりあえず向かうことにした。
~ギルド~
ギルド内はカリンのショーの話題が飛び交っているように思えた。
それを聞いていると少し誇らしく思うのだが、今はそれよりも彼のことが気になって辺りを見回すがローシュは見つからない。
(やはりここには居ないか...)
なんとなく分かってはいたのだが一応確認の為に来ただけなので、すぐに去ろうとしたのだが...。
「貴方!!来てくれたのね!!」
妻に声をかけられたので足が止まる。
「エルカ...か...」
「貴方!、カリンちゃん本当に凄かったのよ!、せっかく来たのだから少し私たちの娘に声をかけて行ったら?」
そう言われて手を握られ娘のいる場所に連れて行かれた。
娘の後ろ姿が見えてくるとなんと言えばいいのかついつい考えてしまう。
私自身が娘の歌を聴いた訳ではない為感想を言うわけにも行かないのだが、エルカの好評と辺りの様子をみる限りでは相当いい演技をしたのだろうと思える。
「カリン」
私は自分の娘の名前を呟く。
「お父さん!?、来てたの!?」
娘の声で当たりの視線が私に釘付けになった。
「今カリンちゃんが父さんって...、と言うことは...あの人が剣聖フォロス様..?」
誰かがそう言った瞬間、ギルド内の騒がしさが一瞬だけ静かになる。
気まずい雰囲気の中私の言葉を待つ娘。
数秒置いた後に私は娘の頭を撫でてこう呟いた。
「...カリン...、残念ながら私はお前のショーを見てやることはできなかった...が、この会場の熱気と我妻エルカの様子を見てみた限りでは、我が娘カリンのショーは素晴らしい物だったとい言う事が分かる...、私はお前と言う娘を持って誇りに思う...」
「お父さん...」
なんだか照れ臭い、がここくらいしか褒めてあげれない。
自分は娘の歌声を聴いてなどいないのだから...。
不満そうな表情をされてもおかしくはないと覚悟していると...。
「嬉しい...」
娘がそう呟いたので一瞬耳を疑う。
(聞こえ違いか?)
そう思ったのだが娘の和らいだ表情を見ていると、聞き違いではない事がすぐに分かった。
本当に嬉しそうな表情で私を見てくる彼女は、まぎれもない私の子だと言う事が分かった。
「忙しいのにここまで来てくれて、お父さんありがとう!」
「私は...」
胸が締め付けられる。
本当はここに来るつもりなどなかった自分に対し、最初からこの場にいたであろうローシュ。
この言葉をかけられるのは息子こそふさわしいと思うとかなり心が痛い。
「...お父さん?」
負の感情が私の表情に出ていたのだろう...、私はこれ以上ここに滞在していてはいけないと思わずその場を去ることにした。
「貴方?」
去り際で妻に心配そうな声をかけられたのだが、私は何も言わなかった。
ただ...。
「大丈夫...、ローシュをここに連れてくるだけだ、あいつの方がここに来なくてはならないからな...」
これだけ言い残し、私はローシュの探索を開始することにした。
私は息子の名を呼びながら走り回るが見当たらない。
「...、ギルドの方へ行ってみるか...」
いや...それはないだろうと思いながらも手がかりがない為とりあえず向かうことにした。
~ギルド~
ギルド内はカリンのショーの話題が飛び交っているように思えた。
それを聞いていると少し誇らしく思うのだが、今はそれよりも彼のことが気になって辺りを見回すがローシュは見つからない。
(やはりここには居ないか...)
なんとなく分かってはいたのだが一応確認の為に来ただけなので、すぐに去ろうとしたのだが...。
「貴方!!来てくれたのね!!」
妻に声をかけられたので足が止まる。
「エルカ...か...」
「貴方!、カリンちゃん本当に凄かったのよ!、せっかく来たのだから少し私たちの娘に声をかけて行ったら?」
そう言われて手を握られ娘のいる場所に連れて行かれた。
娘の後ろ姿が見えてくるとなんと言えばいいのかついつい考えてしまう。
私自身が娘の歌を聴いた訳ではない為感想を言うわけにも行かないのだが、エルカの好評と辺りの様子をみる限りでは相当いい演技をしたのだろうと思える。
「カリン」
私は自分の娘の名前を呟く。
「お父さん!?、来てたの!?」
娘の声で当たりの視線が私に釘付けになった。
「今カリンちゃんが父さんって...、と言うことは...あの人が剣聖フォロス様..?」
誰かがそう言った瞬間、ギルド内の騒がしさが一瞬だけ静かになる。
気まずい雰囲気の中私の言葉を待つ娘。
数秒置いた後に私は娘の頭を撫でてこう呟いた。
「...カリン...、残念ながら私はお前のショーを見てやることはできなかった...が、この会場の熱気と我妻エルカの様子を見てみた限りでは、我が娘カリンのショーは素晴らしい物だったとい言う事が分かる...、私はお前と言う娘を持って誇りに思う...」
「お父さん...」
なんだか照れ臭い、がここくらいしか褒めてあげれない。
自分は娘の歌声を聴いてなどいないのだから...。
不満そうな表情をされてもおかしくはないと覚悟していると...。
「嬉しい...」
娘がそう呟いたので一瞬耳を疑う。
(聞こえ違いか?)
そう思ったのだが娘の和らいだ表情を見ていると、聞き違いではない事がすぐに分かった。
本当に嬉しそうな表情で私を見てくる彼女は、まぎれもない私の子だと言う事が分かった。
「忙しいのにここまで来てくれて、お父さんありがとう!」
「私は...」
胸が締め付けられる。
本当はここに来るつもりなどなかった自分に対し、最初からこの場にいたであろうローシュ。
この言葉をかけられるのは息子こそふさわしいと思うとかなり心が痛い。
「...お父さん?」
負の感情が私の表情に出ていたのだろう...、私はこれ以上ここに滞在していてはいけないと思わずその場を去ることにした。
「貴方?」
去り際で妻に心配そうな声をかけられたのだが、私は何も言わなかった。
ただ...。
「大丈夫...、ローシュをここに連れてくるだけだ、あいつの方がここに来なくてはならないからな...」
これだけ言い残し、私はローシュの探索を開始することにした。
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