183 / 361
罠
しおりを挟む
「ああ~もういいや!、さっさとお前を捕まえて仲間の居場所を吐かせてやる!」
俺は剣を構えて彼女を睨みつけていると、彼女の雰囲気が少し変わった事に気がついた。
「良いでしょう、私に傷をつけた事は評価に値しますので、少し本気を見せてさしあげましょう」
いちいち上から目線なのが妙に鼻に付くが、こう言う奴なんだと思い込む。
剣を錬成し再び奴の方を見つめていると、目が曇ったのか奴が2人に分裂しているように見えた。
目を擦ってみるが、やはり2人に増えている。
幻影か?それとも分裂したのか?、二つに一つだがこの判断を誤れば致命傷を受けかねない。
その為慎重に吟味することにした。
まずは武器を錬成して奴に投げつけて見ると右の方は動いて左の方は止まったままだ。
これで右側が本物だと分かった俺は、左のやつを無視して右に特攻した。
慌てた様子で俺の接近を止めようと数に頼った魔法を放ってくるが、先ほどの様に詠唱をちゃんとしているものではない為、軽くあしらう。
「自分の魔術を過信しすぎたな!」
俺は勝ち誇ったまま驚く彼女に斬撃を与えた瞬間!!。
強烈な爆発音と共に、俺の腕が炸裂した。
「ぐっ!!?」
負傷した腕を振って冷やし続けるが、このダメージ量では暫く剣は握れないだろう。
ジンジンと痛みが酷くなって行く腕をかばいながら、利き手ではない手で剣を握る。
その様子を見た彼女は高らかに笑っていた。
「こんなにあっさり罠に引っかかってくれるなんて...、自分を過信していたのはそちらの様ね」
反論できない自分。
おそらく彼女は俺がそう思う様にコントロールしながら戦っていたのだろう。
完全に自分の失態でピンチに陥ってしまったのだ。
それでも戦う意志だけは捨てない。
俺は騎士だ。
どれだけ危険な状態でも諦めてはならない宿命にある。
それが国を守る剣としての義務であるからだ。
息を切らしながら痛みを体に慣らしていく。
徐々に体が動くようになると再び俺は彼女を見やる。
こうなったら...、やるしかない!。
俺は大量の剣を錬成し始める。
魔力を込めて、俺の今作れる最高の剣達を生成した。
その数、約100!。
次々に生まれて行く剣を見た彼女は笑っていた。
「なかなかの数ね...、これは貴方の評価を上げなくてはいけないわ」
「これを前にしてもなお余裕を見せるか...、どうなってんだお前...」
それらを錬成し魔力が空となった俺も笑う。
これが俺最大の魔法、最大の剣技。
これでダメだったのであれば、残念ながら力及ばなかったと言うしかない。
「行くぞ輪廻教徒ミライ!我が最強剣技受け切ってみよ!!」
俺は剣を構えて彼女を睨みつけていると、彼女の雰囲気が少し変わった事に気がついた。
「良いでしょう、私に傷をつけた事は評価に値しますので、少し本気を見せてさしあげましょう」
いちいち上から目線なのが妙に鼻に付くが、こう言う奴なんだと思い込む。
剣を錬成し再び奴の方を見つめていると、目が曇ったのか奴が2人に分裂しているように見えた。
目を擦ってみるが、やはり2人に増えている。
幻影か?それとも分裂したのか?、二つに一つだがこの判断を誤れば致命傷を受けかねない。
その為慎重に吟味することにした。
まずは武器を錬成して奴に投げつけて見ると右の方は動いて左の方は止まったままだ。
これで右側が本物だと分かった俺は、左のやつを無視して右に特攻した。
慌てた様子で俺の接近を止めようと数に頼った魔法を放ってくるが、先ほどの様に詠唱をちゃんとしているものではない為、軽くあしらう。
「自分の魔術を過信しすぎたな!」
俺は勝ち誇ったまま驚く彼女に斬撃を与えた瞬間!!。
強烈な爆発音と共に、俺の腕が炸裂した。
「ぐっ!!?」
負傷した腕を振って冷やし続けるが、このダメージ量では暫く剣は握れないだろう。
ジンジンと痛みが酷くなって行く腕をかばいながら、利き手ではない手で剣を握る。
その様子を見た彼女は高らかに笑っていた。
「こんなにあっさり罠に引っかかってくれるなんて...、自分を過信していたのはそちらの様ね」
反論できない自分。
おそらく彼女は俺がそう思う様にコントロールしながら戦っていたのだろう。
完全に自分の失態でピンチに陥ってしまったのだ。
それでも戦う意志だけは捨てない。
俺は騎士だ。
どれだけ危険な状態でも諦めてはならない宿命にある。
それが国を守る剣としての義務であるからだ。
息を切らしながら痛みを体に慣らしていく。
徐々に体が動くようになると再び俺は彼女を見やる。
こうなったら...、やるしかない!。
俺は大量の剣を錬成し始める。
魔力を込めて、俺の今作れる最高の剣達を生成した。
その数、約100!。
次々に生まれて行く剣を見た彼女は笑っていた。
「なかなかの数ね...、これは貴方の評価を上げなくてはいけないわ」
「これを前にしてもなお余裕を見せるか...、どうなってんだお前...」
それらを錬成し魔力が空となった俺も笑う。
これが俺最大の魔法、最大の剣技。
これでダメだったのであれば、残念ながら力及ばなかったと言うしかない。
「行くぞ輪廻教徒ミライ!我が最強剣技受け切ってみよ!!」
0
お気に入りに追加
230
あなたにおすすめの小説

ハイエルフの幼女に転生しました。
レイ♪♪
ファンタジー
ネグレクトで、死んでしまったレイカは
神様に転生させてもらって新しい世界で
たくさんの人や植物や精霊や獣に愛されていく
死んで、ハイエルフに転生した幼女の話し。
ゆっくり書いて行きます。
感想も待っています。
はげみになります。

精霊に転生した少女は周りに溺愛される
紅葉
恋愛
ある日親の喧嘩に巻き込まれてしまい、刺されて人生を終わらせてしまった少女がいた 。
それを見た神様は新たな人生を与える
親のことで嫌気を指していた少女は人以外で転生させてくれるようにお願いした。神様はそれを了承して精霊に転生させることにした。
果たしてその少女は新たな精霊としての人生の中で幸せをつかめることができるのか‼️
初めて書いてみました。気に入ってくれると嬉しいです!!ぜひ気楽に感想書いてください!

転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ
如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白?
「え~…大丈夫?」
…大丈夫じゃないです
というかあなた誰?
「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」
…合…コン
私の死因…神様の合コン…
…かない
「てことで…好きな所に転生していいよ!!」
好きな所…転生
じゃ異世界で
「異世界ってそんな子供みたいな…」
子供だし
小2
「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」
よろです
魔法使えるところがいいな
「更に注文!?」
…神様のせいで死んだのに…
「あぁ!!分かりました!!」
やたね
「君…結構策士だな」
そう?
作戦とかは楽しいけど…
「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」
…あそこ?
「…うん。君ならやれるよ。頑張って」
…んな他人事みたいな…
「あ。爵位は結構高めだからね」
しゃくい…?
「じゃ!!」
え?
ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!

私はモブのはず
シュミー
恋愛
私はよくある乙女ゲーのモブに転生をした。
けど
モブなのに公爵家。そしてチート。さらには家族は美丈夫で、自慢じゃないけど、私もその内に入る。
モブじゃなかったっけ?しかも私のいる公爵家はちょっと特殊ときている。もう一度言おう。
私はモブじゃなかったっけ?
R-15は保険です。
ちょっと逆ハー気味かもしれない?の、かな?見る人によっては変わると思う。
注意:作者も注意しておりますが、誤字脱字が限りなく多い作品となっております。

転生幼女は幸せを得る。
泡沫 呉羽
ファンタジー
私は死んだはずだった。だけど何故か赤ちゃんに!?
今度こそ、幸せになろうと誓ったはずなのに、求められてたのは魔法の素質がある跡取りの男の子だった。私は4歳で家を出され、森に捨てられた!?幸せなんてきっと無いんだ。そんな私に幸せをくれたのは王太子だった−−

形成級メイクで異世界転生してしまった〜まじか最高!〜
ななこ
ファンタジー
ぱっちり二重、艶やかな唇、薄く色付いた頬、乳白色の肌、細身すぎないプロポーション。
全部努力の賜物だけどほんとの姿じゃない。
神様は勘違いしていたらしい。
形成級ナチュラルメイクのこの顔面が、素の顔だと!!
……ラッキーサイコー!!!
すっぴんが地味系女子だった主人公OL(二十代後半)が、全身形成級の姿が素の姿となった美少女冒険者(16歳)になり異世界を謳歌する話。


このやってられない世界で
みなせ
ファンタジー
筋肉馬鹿にビンタをくらって、前世を思い出した。
悪役令嬢・キーラになったらしいけど、
そのフラグは初っ端に折れてしまった。
主人公のヒロインをそっちのけの、
よく分からなくなった乙女ゲームの世界で、
王子様に捕まってしまったキーラは
楽しく生き残ることができるのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる