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なぜ...?
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「えっ...!?」
私は驚きのあまり声を上げました。
なんと、目の前の人は私に回復の魔法をかけて立ち上がるように指示してきたのです。
なんでこんな事をするのか分からず戸惑う私。
その人はアアルにも回復の魔法をかけると、一瞬で彼は目を覚ましました。
「カリン!そいつから早く離れて!」
彼はそう叫んだのですが、そいつは自ら私の前から立ち去ろうとしていました。
それを見た私は思わず呼び止めてしまいます。
「待って!!、貴方はなんでこんな事をしたの!?」
私が声を出すと、その人は静かに振り向きながらこう呟きました。
「まだ早かった...」
???。
彼女の言っていることが、何を指しているのかわかりません。
何が早かったのか意味を考えていると、いつの間にか元のクティル王国の広場に戻っていました。
「えっ!?」
あまりの突然のことだったので夢かとも思いましたが、アアルの表情を見るにさっき起こった事は紛れもなく現実でした。
現に私の魔力は空っぽ近くになっていて、足を動かすのもしんどいくらいに消耗しています。
嫌な汗が背中を流れるのを感じながら、私はその場にぺたんと座り込みました。
道行く人に見られてしまっていますが、この時の私の精神はそれどころではなかったのです。
息が苦しくなって行くのを感じながらゆっくりと大きく息を吸い込みました。
そして一気に吐き出し呼吸を整えます。
一度落ち着きを取り戻すと、アアルと情報交換を始めました。
「アアル、さっきの体験は貴方も実際に感じてる?」
「ああ、僕もしっかりと感じていたよ、斬られた感触もちゃんと残ってる」
「私も魔力切れになった感覚が今でも残ってる、って事はあれは現実に起こったってこと?」
「多分そうだと思う...、あの結界内で起こった事は僕達とパニラにしかわからないだろうけど...」
頭がどうにかなってしまいそうでした。
局地的に固有の結界を貼り、その中に私達だけを入れるなんて芸当が果たして一般の魔法使いにできるのでしょうか?。
いや、それよりもあの人の魔力の流れを、私はどこかで感じたことがあるのですが、どうしても思い出せません。
私が頭を抑えながら考えていると、兄さんの声が聞こえてきました。
「お~い!カリン!大丈夫か!?」
私を心配そうに見つめてくる彼を見ると、さっきまでの疲れなど吹っ飛んでしまいました。
それよりももう少し早くきてくれていればあいつを捕まえてもらえたかもしれないと思い、少し腹が立ちました。
「お兄ちゃん遅い!!」
「ごめんって...お兄ちゃん?」
「そう、お兄ちゃん!!」
「なんでにーにって言ってくれないんだ~」
泣きながら抱きついてくる彼に対し、私は手で彼の顔を押さえました。
「流石にもうそういう年じゃないから...、これからはお兄ちゃんって呼ぶね」
「うう~...、グスッ、でもお兄ちゃんって響きもいいなぁ...」
半泣きになりながらも、新たな敬称にもう順応しているあたり、別になんと呼ばれようと良いのでしょう。
私がため息を吐いていると、彼は優しく手を差し伸べてくれました。
「とりあえず手を貸すよ、カリン」
「ありがとう、お兄ちゃん」
私はふらつきながら彼の手を握りしめ、どうにか立ち上がることができましたが、フラフラになった足では上手く歩く事が出来ません。
歩くのに悪戦苦闘している所を彼が見ると、私に背を向けてきました。
「乗れって、俺がおぶって家に帰ってやるよ」
「お兄ちゃん...」
ここは彼の好意に甘える事にしました。
彼の大きい背中に添いより、静かに体を預ける。
「乗ったか?、じゃあ動くぞ」
彼がゆっくりと立ち上がると、普段よりも高い位置に目線があったので興奮した。
普段見るよりも高い位置から周りを見れるのは面白いと感じる私。
私は基本的に高い位置が好きなのです。
高い位置にいると世界を見回せるので、自分がこの世界の1人なのだとより明確に実感できるように思えて嬉しい気分になるのでした。
私が空を飛ぶことを夢に見るのも、そう言った事が原点なのかもしれません。
「たか~い!」
まるで子供のようにはしゃぐ私を見た彼は、いい笑顔を浮かべていました。
私は驚きのあまり声を上げました。
なんと、目の前の人は私に回復の魔法をかけて立ち上がるように指示してきたのです。
なんでこんな事をするのか分からず戸惑う私。
その人はアアルにも回復の魔法をかけると、一瞬で彼は目を覚ましました。
「カリン!そいつから早く離れて!」
彼はそう叫んだのですが、そいつは自ら私の前から立ち去ろうとしていました。
それを見た私は思わず呼び止めてしまいます。
「待って!!、貴方はなんでこんな事をしたの!?」
私が声を出すと、その人は静かに振り向きながらこう呟きました。
「まだ早かった...」
???。
彼女の言っていることが、何を指しているのかわかりません。
何が早かったのか意味を考えていると、いつの間にか元のクティル王国の広場に戻っていました。
「えっ!?」
あまりの突然のことだったので夢かとも思いましたが、アアルの表情を見るにさっき起こった事は紛れもなく現実でした。
現に私の魔力は空っぽ近くになっていて、足を動かすのもしんどいくらいに消耗しています。
嫌な汗が背中を流れるのを感じながら、私はその場にぺたんと座り込みました。
道行く人に見られてしまっていますが、この時の私の精神はそれどころではなかったのです。
息が苦しくなって行くのを感じながらゆっくりと大きく息を吸い込みました。
そして一気に吐き出し呼吸を整えます。
一度落ち着きを取り戻すと、アアルと情報交換を始めました。
「アアル、さっきの体験は貴方も実際に感じてる?」
「ああ、僕もしっかりと感じていたよ、斬られた感触もちゃんと残ってる」
「私も魔力切れになった感覚が今でも残ってる、って事はあれは現実に起こったってこと?」
「多分そうだと思う...、あの結界内で起こった事は僕達とパニラにしかわからないだろうけど...」
頭がどうにかなってしまいそうでした。
局地的に固有の結界を貼り、その中に私達だけを入れるなんて芸当が果たして一般の魔法使いにできるのでしょうか?。
いや、それよりもあの人の魔力の流れを、私はどこかで感じたことがあるのですが、どうしても思い出せません。
私が頭を抑えながら考えていると、兄さんの声が聞こえてきました。
「お~い!カリン!大丈夫か!?」
私を心配そうに見つめてくる彼を見ると、さっきまでの疲れなど吹っ飛んでしまいました。
それよりももう少し早くきてくれていればあいつを捕まえてもらえたかもしれないと思い、少し腹が立ちました。
「お兄ちゃん遅い!!」
「ごめんって...お兄ちゃん?」
「そう、お兄ちゃん!!」
「なんでにーにって言ってくれないんだ~」
泣きながら抱きついてくる彼に対し、私は手で彼の顔を押さえました。
「流石にもうそういう年じゃないから...、これからはお兄ちゃんって呼ぶね」
「うう~...、グスッ、でもお兄ちゃんって響きもいいなぁ...」
半泣きになりながらも、新たな敬称にもう順応しているあたり、別になんと呼ばれようと良いのでしょう。
私がため息を吐いていると、彼は優しく手を差し伸べてくれました。
「とりあえず手を貸すよ、カリン」
「ありがとう、お兄ちゃん」
私はふらつきながら彼の手を握りしめ、どうにか立ち上がることができましたが、フラフラになった足では上手く歩く事が出来ません。
歩くのに悪戦苦闘している所を彼が見ると、私に背を向けてきました。
「乗れって、俺がおぶって家に帰ってやるよ」
「お兄ちゃん...」
ここは彼の好意に甘える事にしました。
彼の大きい背中に添いより、静かに体を預ける。
「乗ったか?、じゃあ動くぞ」
彼がゆっくりと立ち上がると、普段よりも高い位置に目線があったので興奮した。
普段見るよりも高い位置から周りを見れるのは面白いと感じる私。
私は基本的に高い位置が好きなのです。
高い位置にいると世界を見回せるので、自分がこの世界の1人なのだとより明確に実感できるように思えて嬉しい気分になるのでした。
私が空を飛ぶことを夢に見るのも、そう言った事が原点なのかもしれません。
「たか~い!」
まるで子供のようにはしゃぐ私を見た彼は、いい笑顔を浮かべていました。
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