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射的
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パニラが指差したのは射的の屋台でした。
(こっちにもあるんだ...、でもああゆうのって高額な物は接着剤とかで止めてあるんだよね...)
そんな事を思い出した私は、苦笑いしながらやめておこうと言ったのですが、彼女は目を輝かせながら屋台に向かっていきました。
「はい、6発500ゴールドね」
彼女はお金を私射的ようの鉄砲を渡されました。
「よ~し!全部取ってやるんだから!」
意気揚々と射的を始めた彼女でしたがやはりというべきか、全然取れる気配がありません。
既に5発撃っているので残り1発です。
「頑張れお嬢ちゃん!」
お店の店主も何やら応援してくれてはいますが、内心では絶対に取れないと思っているのが少し腹が立ちました。
「パニラちゃん、私が良いといったらあの一等賞のクッキー缶を撃ってみて」
「えっ?、でもさっきから三等賞のお菓子すら取れないのにあんなの取れるかな...」
「大丈夫、パニラちゃんならできるよ!」
「うん...わかった...、カリンちゃんに言われるならやってみる!」
私が合図すると彼女は鉄砲を撃ちました。
その瞬間に鉄砲の銃口に閉じ込めておいた風圧を一気に放出させます。
彼女の放った弾丸は、凄まじい勢いで飛んでいき、見事一等賞のクッキー缶を倒れささせることに成功したので、彼女自身驚いていました。
それを見た店の店主は唖然とした顔で落ちたクッキー缶を見ていましたが、急に笑い出すとすぐに渡してくれました。
「ははは!まさかこれを取れる人がいるとはな!、こいつは予想外だ!、嬢ちゃんたち持っていきな!」
そう言いながらクッキー缶を渡されたのですが、その時私の方をちらって見てきてこう呟きました。
「お嬢ちゃん、今回は見逃すけど...、あんまりそういうズルをするのは良くないぞ」
バレないように空調を操ったはずなのにバレた所を見るに、ズルをしていたのはお互い様のようです。
「そうね...、屋台の後ろから客に見えないように土魔法で商品が倒れにくくしている店主に言われると説得力があるわ」
「こいつはぁ驚いた...、分かっててこの屋台で遊ぼうとしたのかい?」
「いいえ、友達が3発ほど当てたのに微動だにしない商品を見て魔力感知を行なったの...、その結果が黒だったってだけ...」
「ほう...若いのに良く分かってるな...」
「まあおじさんが思ってるほど子供じゃないしね私」
「いうねぇ...、そういう子は嫌いじゃないが、あまりそういう事を続けない方がいいぞ...」
「分かってる...、そういう裏の関係もなんとなくわかってるつもりだから...」
私を見るおじさんの目は、ヤのつく人に思えました。
こっちにもヤ◯ザみたいな組織があるのでしょうか?、基本的祭りの屋台なんて全部こんな物だと察していた前世の記憶が役に立った気がします。
「ねぇねぇカリンちゃん!見てよこれ!」
そんな私の気など全く知らない彼女は、笑顔で私にクッキー缶を見せてきます。
「凄いねパニラちゃん」
私は彼女の名前を呼び、喜びを分かち合いました。
(こっちにもあるんだ...、でもああゆうのって高額な物は接着剤とかで止めてあるんだよね...)
そんな事を思い出した私は、苦笑いしながらやめておこうと言ったのですが、彼女は目を輝かせながら屋台に向かっていきました。
「はい、6発500ゴールドね」
彼女はお金を私射的ようの鉄砲を渡されました。
「よ~し!全部取ってやるんだから!」
意気揚々と射的を始めた彼女でしたがやはりというべきか、全然取れる気配がありません。
既に5発撃っているので残り1発です。
「頑張れお嬢ちゃん!」
お店の店主も何やら応援してくれてはいますが、内心では絶対に取れないと思っているのが少し腹が立ちました。
「パニラちゃん、私が良いといったらあの一等賞のクッキー缶を撃ってみて」
「えっ?、でもさっきから三等賞のお菓子すら取れないのにあんなの取れるかな...」
「大丈夫、パニラちゃんならできるよ!」
「うん...わかった...、カリンちゃんに言われるならやってみる!」
私が合図すると彼女は鉄砲を撃ちました。
その瞬間に鉄砲の銃口に閉じ込めておいた風圧を一気に放出させます。
彼女の放った弾丸は、凄まじい勢いで飛んでいき、見事一等賞のクッキー缶を倒れささせることに成功したので、彼女自身驚いていました。
それを見た店の店主は唖然とした顔で落ちたクッキー缶を見ていましたが、急に笑い出すとすぐに渡してくれました。
「ははは!まさかこれを取れる人がいるとはな!、こいつは予想外だ!、嬢ちゃんたち持っていきな!」
そう言いながらクッキー缶を渡されたのですが、その時私の方をちらって見てきてこう呟きました。
「お嬢ちゃん、今回は見逃すけど...、あんまりそういうズルをするのは良くないぞ」
バレないように空調を操ったはずなのにバレた所を見るに、ズルをしていたのはお互い様のようです。
「そうね...、屋台の後ろから客に見えないように土魔法で商品が倒れにくくしている店主に言われると説得力があるわ」
「こいつはぁ驚いた...、分かっててこの屋台で遊ぼうとしたのかい?」
「いいえ、友達が3発ほど当てたのに微動だにしない商品を見て魔力感知を行なったの...、その結果が黒だったってだけ...」
「ほう...若いのに良く分かってるな...」
「まあおじさんが思ってるほど子供じゃないしね私」
「いうねぇ...、そういう子は嫌いじゃないが、あまりそういう事を続けない方がいいぞ...」
「分かってる...、そういう裏の関係もなんとなくわかってるつもりだから...」
私を見るおじさんの目は、ヤのつく人に思えました。
こっちにもヤ◯ザみたいな組織があるのでしょうか?、基本的祭りの屋台なんて全部こんな物だと察していた前世の記憶が役に立った気がします。
「ねぇねぇカリンちゃん!見てよこれ!」
そんな私の気など全く知らない彼女は、笑顔で私にクッキー缶を見せてきます。
「凄いねパニラちゃん」
私は彼女の名前を呼び、喜びを分かち合いました。
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