なぜか異世界に幼女で転生してしまった私は、優秀な親の子供だったのですが!!

ルシェ(Twitter名はカイトGT)

文字の大きさ
上 下
132 / 361

喋るお人形さん

しおりを挟む
「カリンちゃんこれ見てよ!」

 突然教室でリタが私にクマの人形を見せびらかして来たので不思議に思った。
 この子はいちいちこんな事で話をしてくる子ではないということは私が1番よく知っている。
 相変わらず良くできた人形だなと思いながらそれを手にとって見ると、不意にその人形が動き出したのでびっくりして床に落としてしまった。

「痛いじゃないか...」

 確かに人形の方から声がしたような気がするので、私はもう一度人形

「えっ!?人形が喋ってる!!?」

「凄いよ!カリン!人形人間の言葉を喋るなんてありえない!」

 ...、私の頭の上でアアルがそう言っているのがなんだかおかしく感じる。
 お前も鳥の癖に人語喋ってるじゃん!、というツッコミはしないよ...しないからね!。

「鳥が喋ってる~!!?」

 人形のクマがアアルにツッコミを入れたので、私が人形にツッコミを入れる。

「お前がツッコムんか~い!!」

 ついつい私がツッコミを入れてしまったので三流芸人の芸のようになってしまう。
 急に恥ずかしくなり顔を真っ赤にしながら態勢を元に戻して何事もなかったかのように本題へと話を戻す。

「っで...、リタこの子は?」

「えへへ~、私の新しい友達、クマの人形のクミだよ~」

 嬉しそうにクミを抱きしめながら喜ぶ彼女と、少し苦しそうな表情で私たちの方をみてくるクミのアンバランスがおかしくって笑いそうになる。

「クミって言うんだねその子」

 私が彼の名前を呟くと、彼はリタの拘束を脱出し、首のネクタイを締めるような仕草をする。
 そして締め終わると挨拶をしてきた。

「私の名前はクミと申します、リタ様に召喚され馳せ参じました、これからよろしくお願いします」

 礼儀正しい彼の態度に戸惑いながらも、出された手を握り握手を交わした。

「こちらこそよろしくね、クミ」

「ああ~、カリンだけずるい!僕もする!」

 そう言いながら私の頭から羽ばたいて降り、クミの前に着陸する。

「僕の名前はアアル、よろしくねクミ!」

「こちらこそ、アアル殿」

 そう言いながら2人は握手を交わす。
 と言ってもアアルにもクミにも指が無いためちょっと当ててるだけの握手なのだが、それがまた愛らしく絵になっていた。
 クマの人形と小鳥の握手を見た私とリタはなんだかほっこりした気分になり微笑む。
 するとクラスの皆がクミの存在に気がついて、どんどん寄ってくる。
 一瞬にしてクラスの話題の中心になった喋る人形はしばらくの教室内でブームになったとさ...。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

ハイエルフの幼女に転生しました。

レイ♪♪
ファンタジー
ネグレクトで、死んでしまったレイカは 神様に転生させてもらって新しい世界で たくさんの人や植物や精霊や獣に愛されていく 死んで、ハイエルフに転生した幼女の話し。 ゆっくり書いて行きます。 感想も待っています。 はげみになります。

精霊に転生した少女は周りに溺愛される

紅葉
恋愛
ある日親の喧嘩に巻き込まれてしまい、刺されて人生を終わらせてしまった少女がいた 。 それを見た神様は新たな人生を与える 親のことで嫌気を指していた少女は人以外で転生させてくれるようにお願いした。神様はそれを了承して精霊に転生させることにした。 果たしてその少女は新たな精霊としての人生の中で幸せをつかめることができるのか‼️ 初めて書いてみました。気に入ってくれると嬉しいです!!ぜひ気楽に感想書いてください!

転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ

如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白? 「え~…大丈夫?」 …大丈夫じゃないです というかあなた誰? 「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」 …合…コン 私の死因…神様の合コン… …かない 「てことで…好きな所に転生していいよ!!」 好きな所…転生 じゃ異世界で 「異世界ってそんな子供みたいな…」 子供だし 小2 「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」 よろです 魔法使えるところがいいな 「更に注文!?」 …神様のせいで死んだのに… 「あぁ!!分かりました!!」 やたね 「君…結構策士だな」 そう? 作戦とかは楽しいけど… 「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」 …あそこ? 「…うん。君ならやれるよ。頑張って」 …んな他人事みたいな… 「あ。爵位は結構高めだからね」 しゃくい…? 「じゃ!!」 え? ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!

私はモブのはず

シュミー
恋愛
 私はよくある乙女ゲーのモブに転生をした。   けど  モブなのに公爵家。そしてチート。さらには家族は美丈夫で、自慢じゃないけど、私もその内に入る。  モブじゃなかったっけ?しかも私のいる公爵家はちょっと特殊ときている。もう一度言おう。  私はモブじゃなかったっけ?  R-15は保険です。  ちょっと逆ハー気味かもしれない?の、かな?見る人によっては変わると思う。 注意:作者も注意しておりますが、誤字脱字が限りなく多い作品となっております。

転生幼女は幸せを得る。

泡沫 呉羽
ファンタジー
私は死んだはずだった。だけど何故か赤ちゃんに!? 今度こそ、幸せになろうと誓ったはずなのに、求められてたのは魔法の素質がある跡取りの男の子だった。私は4歳で家を出され、森に捨てられた!?幸せなんてきっと無いんだ。そんな私に幸せをくれたのは王太子だった−−

形成級メイクで異世界転生してしまった〜まじか最高!〜

ななこ
ファンタジー
ぱっちり二重、艶やかな唇、薄く色付いた頬、乳白色の肌、細身すぎないプロポーション。 全部努力の賜物だけどほんとの姿じゃない。 神様は勘違いしていたらしい。 形成級ナチュラルメイクのこの顔面が、素の顔だと!! ……ラッキーサイコー!!!  すっぴんが地味系女子だった主人公OL(二十代後半)が、全身形成級の姿が素の姿となった美少女冒険者(16歳)になり異世界を謳歌する話。

【本編完結】転生したら第6皇子冷遇されながらも力をつける

そう
ファンタジー
転生したら帝国の第6皇子だったけど周りの人たちに冷遇されながらも生きて行く話です

このやってられない世界で

みなせ
ファンタジー
筋肉馬鹿にビンタをくらって、前世を思い出した。 悪役令嬢・キーラになったらしいけど、 そのフラグは初っ端に折れてしまった。 主人公のヒロインをそっちのけの、 よく分からなくなった乙女ゲームの世界で、 王子様に捕まってしまったキーラは 楽しく生き残ることができるのか。

処理中です...