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VS百足
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風の刃数回試してみたが効力はかなり薄く、倒すのであれば何百回も撃たなくていけないのだが、それではこちらの魔力が先に尽きてしまう。
その為戦法を変える必要があった。
危険を承知で短剣を引き抜き接近する。
魔法ダメージがダメならば物理ダメージならどうかと考えたのだが。
「堅った~...」
奴の足の一つに短剣を突き立てたのだが、装甲が余りにも分厚かったので、女の力では傷一つつけられずに弾かれ態勢を崩された。
「やっば...」
そのまま無数の足に踏み潰され大打撃を貰い地べたに倒れる。
何回も踏み潰されたのだが、私は常に風の鎧を纏っているのでなんとか耐えれた。
奴が過ぎ去るとすぐさま武器を変えて挑む。
流石にスピード重視の短剣ではあの硬さには歯が立たないと思った私は槍を選ぶ。
アイテム欄から破邪の槍を選択し取り出すと鮮やかに構える。
たんったんっと槍の柄の部分を地面に当ててステップを踏む。
意味がない行動のように見えるが、これもれっきとした私の戦い方だ。
この動きはとある民族の戦いの踊りの真似であり、その効力とは筋力の増幅である。
この踊りはとても便利なのだが、その反面少し時間がかかるのが難点な為余り乱発は出来ない。
その為次の一手で決めようと考えていた。
奴の甲殻に唯一弱点があるとすればあそこしかない。
奴が方向転換して私の方に向かってくるタイミングを観察する。
奴の攻撃が来た瞬間に飛び上がり足の関節部分をめがけて全力で槍を振るう。
槍を薙ぐ瞬間に風の魔力で振り下ろす速度を爆発的に加速させ極限まで一振りの威力を増幅させた。
それは鋼鉄の鎧をも切り裂く力となり、奴の足を削いだ。
だがまだ一本しか切れていないのでこれを何度も続ける。
かなり精神的に疲れるがやるしかない。
これしか私が奴にダメージを与えられる手段がないのだから。
数分が経った頃ようやく決着がついた。
奴の足を全て切り落とした私は息を切らし、膝を地に落として大きく酸素を吸った。
足を全て切り落としても生きている所を見るに、相当タフな生き物だという事を実感する。
明らかにクティル王国に既存する魔物よりも強い存在と戦った為疲労は大きい。
「全く...、こんなのがいるなんて聞いてないぞ...、報酬は倍額出して貰わないと釣り合わないな...」
冗談っぽく笑いながら奴の動けなくなった姿を見て満足している私がいた。
私が冒険してきたモンスターとも引けを取らないほどこいつは強かった。
そもそも自前で魔法に耐性のある魔物が珍しい為面食らったのもあるが、それを鹹味してもこいつは強い部類だろう。
動きも野生の魔物とは比較にならないほど俊敏なうえ甲殻も堅いときた。
それを思うと笑えてくる、これが自然発生したとでも思えと?無理がありすぎる。
言うなればゲームの最初のダンジョンに最強クラスの裏ボスがいるような物だと私は考えた。
明らかにおかしいこの生物はギルドなり王国騎士なりに渡す必要があるだろう。
死体を解剖し、如何にしてもここまでの成長を遂げたのか調べて貰わなくてはこちらも困る。
この国には私の妹が住んでいるのだから...。
どう考えても討伐対象の魔物はこいつで間違いないだろう。
私は奴の甲殻やら足やらをアイテム欄に入れていく。
とは言え全部を入れる事は出来ないし、こいつを生かしておく理由もない為そろそろとどめを刺す。
消費した魔力も少々回復したので先ほどの攻撃を行えるようになった。
「じゃあな」
私は奴の頭に槍を振るう。
とどめの一撃はあまりにも呆気なく儚い。
後はこれが奴に届けば今日の仕事は終わりだ。
疲れたから早く帰って寝たい。
そう思いながら最後の一手を決めにかかった。
「困るんですよね...、我らの尖兵をこんなにしてもらっては...」
「!?」
私の一撃は無情にも止められてしまった。
その為戦法を変える必要があった。
危険を承知で短剣を引き抜き接近する。
魔法ダメージがダメならば物理ダメージならどうかと考えたのだが。
「堅った~...」
奴の足の一つに短剣を突き立てたのだが、装甲が余りにも分厚かったので、女の力では傷一つつけられずに弾かれ態勢を崩された。
「やっば...」
そのまま無数の足に踏み潰され大打撃を貰い地べたに倒れる。
何回も踏み潰されたのだが、私は常に風の鎧を纏っているのでなんとか耐えれた。
奴が過ぎ去るとすぐさま武器を変えて挑む。
流石にスピード重視の短剣ではあの硬さには歯が立たないと思った私は槍を選ぶ。
アイテム欄から破邪の槍を選択し取り出すと鮮やかに構える。
たんったんっと槍の柄の部分を地面に当ててステップを踏む。
意味がない行動のように見えるが、これもれっきとした私の戦い方だ。
この動きはとある民族の戦いの踊りの真似であり、その効力とは筋力の増幅である。
この踊りはとても便利なのだが、その反面少し時間がかかるのが難点な為余り乱発は出来ない。
その為次の一手で決めようと考えていた。
奴の甲殻に唯一弱点があるとすればあそこしかない。
奴が方向転換して私の方に向かってくるタイミングを観察する。
奴の攻撃が来た瞬間に飛び上がり足の関節部分をめがけて全力で槍を振るう。
槍を薙ぐ瞬間に風の魔力で振り下ろす速度を爆発的に加速させ極限まで一振りの威力を増幅させた。
それは鋼鉄の鎧をも切り裂く力となり、奴の足を削いだ。
だがまだ一本しか切れていないのでこれを何度も続ける。
かなり精神的に疲れるがやるしかない。
これしか私が奴にダメージを与えられる手段がないのだから。
数分が経った頃ようやく決着がついた。
奴の足を全て切り落とした私は息を切らし、膝を地に落として大きく酸素を吸った。
足を全て切り落としても生きている所を見るに、相当タフな生き物だという事を実感する。
明らかにクティル王国に既存する魔物よりも強い存在と戦った為疲労は大きい。
「全く...、こんなのがいるなんて聞いてないぞ...、報酬は倍額出して貰わないと釣り合わないな...」
冗談っぽく笑いながら奴の動けなくなった姿を見て満足している私がいた。
私が冒険してきたモンスターとも引けを取らないほどこいつは強かった。
そもそも自前で魔法に耐性のある魔物が珍しい為面食らったのもあるが、それを鹹味してもこいつは強い部類だろう。
動きも野生の魔物とは比較にならないほど俊敏なうえ甲殻も堅いときた。
それを思うと笑えてくる、これが自然発生したとでも思えと?無理がありすぎる。
言うなればゲームの最初のダンジョンに最強クラスの裏ボスがいるような物だと私は考えた。
明らかにおかしいこの生物はギルドなり王国騎士なりに渡す必要があるだろう。
死体を解剖し、如何にしてもここまでの成長を遂げたのか調べて貰わなくてはこちらも困る。
この国には私の妹が住んでいるのだから...。
どう考えても討伐対象の魔物はこいつで間違いないだろう。
私は奴の甲殻やら足やらをアイテム欄に入れていく。
とは言え全部を入れる事は出来ないし、こいつを生かしておく理由もない為そろそろとどめを刺す。
消費した魔力も少々回復したので先ほどの攻撃を行えるようになった。
「じゃあな」
私は奴の頭に槍を振るう。
とどめの一撃はあまりにも呆気なく儚い。
後はこれが奴に届けば今日の仕事は終わりだ。
疲れたから早く帰って寝たい。
そう思いながら最後の一手を決めにかかった。
「困るんですよね...、我らの尖兵をこんなにしてもらっては...」
「!?」
私の一撃は無情にも止められてしまった。
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