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彼女の趣味
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俺は玄関を開け大きい声で返事をする。
「こんにちは!」
するとカリンの母さんが顔を出してきた。
「あら、トウマ君じゃない!遊びに来たの?今紅茶を淹れますね」
「あ、お構いなく」
そう言いながら俺は辺りを見回す。
玄関に彼はいないようなので家に上がらせて貰う。
ちゃんと靴を脱ぎ揃えて礼儀正しく上がる。
それを見たカリンが驚いたように手を口の前に置く。
「え!?トウマってちゃんと靴を揃えれるの!?」
「俺を馬鹿にしてんのかカリン!」
「いや~、その性格からするに荒っぽく脱ぎ捨てるイメージがあったから」
「いやいや、流石に他所の家でそんなことしね~よ!」
俺は指を突きつけてそんな事はしないと必死に抗議する。
そんな俺たちのやり取りを見ていたカリンの母さんが微笑ましく笑った。
「仲が良いのね2人とも」
「良くねー!」
2人がハモったので余計な笑いが生まれる。
俺は顔を赤くしながらようやく彼女の家に上がった。
もうこの時点で疲れてしまうのだが、彼女の兄さんに会うまでは帰れない。
リビングについたがそこにも彼はいない、仕方がないので一度カリンの部屋にはいらせてもらうことにした。
そういえばカリンの部屋に入った事はないな...、同年代の女子の部屋とはどういう感じなのか純粋に興味がある。
俺も部屋みたいに鉄の匂いが充満する部屋でないことだけは確かだろうが...。
彼女の部屋に入ってみると、まず目に飛び込んんで来たのは大量のぬいぐるみだった。
以外にも彼女はこういう趣味があるのだろうか?。
そう思っていると彼女は恥ずかしそうにぬいぐるみの前に立って、隠すような位置取りをしている。
「これは違うの!リタが一杯プレゼントしてくれるからどんどん増えて行ってるだけだから!本当だから!」
そういえばカリンはよくリタに人形を貰っていたのを思い出す。
それにしてもこれだけ溜め込むとは相当な量を貰っているんだなと心の中で少し引いた。
「お前...、ちょっと貰いすぎじゃないか?なんかお返しした方がいいんじゃ...」
「あ、それなら大丈夫!定期的に小説を提供して...るから...」
「ん?小説?」
そこまで聞き直すと、彼女の顔がさっきまでとは比べ物にならないほど赤く染まり上がる。
「い!今のは聞かなかったことにして!」
必死に手を振って無かった事にしようとしているので余計に気になる。
「なんだよ、小説?気になるじゃねぇか」
「ダメ!言えない!」
息を荒げながら興奮する彼女を見ていると、こういう一面もあるんだなと得した気分になる。
「とにかく、兄さんを呼んでくるから!絶対に部屋を漁らないでね!」
そう言いながら部屋を出て扉を閉じてもう一度開き顔を覗かせて念押しのように「絶対だからね!」と大きい声で言ってきたので「いいから早く行け!」と俺は彼女に早く兄を連れてくるように急かした。
てか、俺から行った方がいいんじゃないかなと思ったのだが、その時に既に彼女は部屋を出ていたのでもう遅い。
そして少しの間暇になったので彼女の部屋を漁る。
流石に暇すぎるので少しくらいいいだろう。
本棚を見て面白そうな本でもないかなと見てみるがあまり俺の興味をそそるものはなかった。
流石にベッドやクローゼットを調べるのは気が引けたので机の上を見る。
何やら作業をしていたらしく鉛筆と紙が散乱している。
部屋自体は綺麗なのに机の上だけは散らかっているのはなぜだろうか?。
どうしても気になったのでついつい散乱している紙を拾い集めそこに書いてある文字を読んでみる。
「なになに...小さな人形使い?、タイトルか?結構枚数あるけどカリンが書いたのか?」
彼女の字を見た時、なんとなく興味が引かれたので読んで見る事にした。
(まあ、ちょっとくらいいいよな...)
「こんにちは!」
するとカリンの母さんが顔を出してきた。
「あら、トウマ君じゃない!遊びに来たの?今紅茶を淹れますね」
「あ、お構いなく」
そう言いながら俺は辺りを見回す。
玄関に彼はいないようなので家に上がらせて貰う。
ちゃんと靴を脱ぎ揃えて礼儀正しく上がる。
それを見たカリンが驚いたように手を口の前に置く。
「え!?トウマってちゃんと靴を揃えれるの!?」
「俺を馬鹿にしてんのかカリン!」
「いや~、その性格からするに荒っぽく脱ぎ捨てるイメージがあったから」
「いやいや、流石に他所の家でそんなことしね~よ!」
俺は指を突きつけてそんな事はしないと必死に抗議する。
そんな俺たちのやり取りを見ていたカリンの母さんが微笑ましく笑った。
「仲が良いのね2人とも」
「良くねー!」
2人がハモったので余計な笑いが生まれる。
俺は顔を赤くしながらようやく彼女の家に上がった。
もうこの時点で疲れてしまうのだが、彼女の兄さんに会うまでは帰れない。
リビングについたがそこにも彼はいない、仕方がないので一度カリンの部屋にはいらせてもらうことにした。
そういえばカリンの部屋に入った事はないな...、同年代の女子の部屋とはどういう感じなのか純粋に興味がある。
俺も部屋みたいに鉄の匂いが充満する部屋でないことだけは確かだろうが...。
彼女の部屋に入ってみると、まず目に飛び込んんで来たのは大量のぬいぐるみだった。
以外にも彼女はこういう趣味があるのだろうか?。
そう思っていると彼女は恥ずかしそうにぬいぐるみの前に立って、隠すような位置取りをしている。
「これは違うの!リタが一杯プレゼントしてくれるからどんどん増えて行ってるだけだから!本当だから!」
そういえばカリンはよくリタに人形を貰っていたのを思い出す。
それにしてもこれだけ溜め込むとは相当な量を貰っているんだなと心の中で少し引いた。
「お前...、ちょっと貰いすぎじゃないか?なんかお返しした方がいいんじゃ...」
「あ、それなら大丈夫!定期的に小説を提供して...るから...」
「ん?小説?」
そこまで聞き直すと、彼女の顔がさっきまでとは比べ物にならないほど赤く染まり上がる。
「い!今のは聞かなかったことにして!」
必死に手を振って無かった事にしようとしているので余計に気になる。
「なんだよ、小説?気になるじゃねぇか」
「ダメ!言えない!」
息を荒げながら興奮する彼女を見ていると、こういう一面もあるんだなと得した気分になる。
「とにかく、兄さんを呼んでくるから!絶対に部屋を漁らないでね!」
そう言いながら部屋を出て扉を閉じてもう一度開き顔を覗かせて念押しのように「絶対だからね!」と大きい声で言ってきたので「いいから早く行け!」と俺は彼女に早く兄を連れてくるように急かした。
てか、俺から行った方がいいんじゃないかなと思ったのだが、その時に既に彼女は部屋を出ていたのでもう遅い。
そして少しの間暇になったので彼女の部屋を漁る。
流石に暇すぎるので少しくらいいいだろう。
本棚を見て面白そうな本でもないかなと見てみるがあまり俺の興味をそそるものはなかった。
流石にベッドやクローゼットを調べるのは気が引けたので机の上を見る。
何やら作業をしていたらしく鉛筆と紙が散乱している。
部屋自体は綺麗なのに机の上だけは散らかっているのはなぜだろうか?。
どうしても気になったのでついつい散乱している紙を拾い集めそこに書いてある文字を読んでみる。
「なになに...小さな人形使い?、タイトルか?結構枚数あるけどカリンが書いたのか?」
彼女の字を見た時、なんとなく興味が引かれたので読んで見る事にした。
(まあ、ちょっとくらいいいよな...)
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