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トウマVSフレイ②
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「フレイ!今日は魔物狩りで勝負だ!」
「少し危ないけど、分かった、相手になろう」
俺はフレイに勝負を挑んでいた。
今日はせっかく町の外に出れるいい機会なのでスライム狩りで勝負をしようと前々から考えていたのだ。
フレイにも事前に話していたので抜かりはない。
昼食のこの時間にスタートして、どちらが多くスライムゼリーを集めれるかの勝負だ。
今回は自信がある。
素早さだけならばフレイにも負けないという確固たる自信が俺には存在する。
「悪いが、今回という今回は俺が勝たせてもらうぞ」
「トウマには悪いけど、僕も負ける気はない」
俺たちは顔を見合わせて笑った。
俺は腕時計のタイマーを30分に設定する。
この音が鳴り響く時がスタートの合図だ。
「いくぞ...、スタート!!」
俺がタイマーを押すといいチ~ンという金属音が鳴ってタイマーが作動する。
2人は一斉に走りだしてスライムを狩っていく。
俺は早速最近覚えたスキルを使う。
カリンの兄さんに聞いたスキルポイントのお陰で武器の錬成速度が上昇していたのだ。
フレイは俺がいつもより早く武器を装備していたので少し驚いていたが、すぐに前を向いて駆け出していた。
俺が剣撃でスライムを倒すのと、あいつが炎でスライムを倒すのは大体同じくらいの時間がかかる。
つまりこの勝負、素早さで勝る俺の方が有利。
スライムを倒す時間だけではない、探す時間もいるので余計に素早さは大事なのだ。
それに今日のあいつはなんだか動きがぎこちない気がする、これはチャンスだ。
ある程度時間が経つと俺は勝ち誇ったような表情であいつの方に声をかける。
「今回は俺の勝ちのようだな!、どう考えても俺の方が倒した量がおおいぜ!」
俺はそう言ったのだが、あいつは澄ました顔でこっちを向く。
「さあ?、勝負は最後までわからないよ、トウマ」
余りにも余裕そうだったので少し頭にきて余計に張り切ってスライムを倒していく。
ついに時計のタイマーが鳴り響き、勝負の時間がきた。
各々が倒したスライムの塊であるゼリーを拾い集めて比べる。
明らかに俺の方が大きかったので高笑いをあげる。
「ついに...、ついに俺はフレイに勝ったんだな!」
ガッツポーズであいつの方に向いて勝利の余韻に浸っていると。
「フレイ様、スライムを相当数討伐して参りました」
と声がしたので振り返る。
そこには火のトカゲのような存在が空中に浮いており、スライムゼリーを大量に持ってきたのだ。
ゼリーが何個か地面に落ちるのを見た俺はフレイの方に向き直る。
「じゃあトウマ、数え直そうか」
俺はぐぬぬと唸りながらも数を数えたのだが、流石に負けていた。
どうしても納得の出来ない俺はフレイに指を突きつけて声を上げた。
「そのトカゲみたいなのはなんだ!、てかニ対一はずるいだろ!」
「ははっ、ごめん、どうしても新しい魔術を覚えたから試してみたくなってね」
笑いながら俺の方を見てくるあいつを、俺は無性に殴りたくなった。
笑いながらも、そのトカゲを手のひらに這わせて俺の方に近づけてくる。
「紹介するよ、この子はチコ、僕がトカゲの召喚獣を呼び寄せたらこの子が現れたんだ」
「お初にお目にかかります、私はチコと申します、あなたはトウマ様ですね」
「ああ、そうだが...、これってカリンのアアルみたいなもんか?」
「大体それで合ってるとおもうよ、最近契約したばっかりだから、他人に見せたのは今日が初めてなんだ」
俺はチコを眺めて見るが、白いトカゲなんぞ初めて見た。
色素が薄いのか、チコの体表はダイヤのように白く輝いて見える。
表現的にダイヤは言い過ぎかもしれないが、珍しい色のトカゲであることは間違いない。
「とりあえず今日も僕の勝ちだねトウマ」
「くそ~...、でもやっぱり納得できね~!」
今日は何故かフレイの動きが鈍いと感じていたのは、召喚獣を呼び寄せていたからだと思うと合点が行く。
頭を掻きむしりながらトカゲを見やる俺は、フレイと一緒に来た道を戻ろうと背を向けた。
そしてそのまま歩いて皆のいる広場に戻っていった。
「少し危ないけど、分かった、相手になろう」
俺はフレイに勝負を挑んでいた。
今日はせっかく町の外に出れるいい機会なのでスライム狩りで勝負をしようと前々から考えていたのだ。
フレイにも事前に話していたので抜かりはない。
昼食のこの時間にスタートして、どちらが多くスライムゼリーを集めれるかの勝負だ。
今回は自信がある。
素早さだけならばフレイにも負けないという確固たる自信が俺には存在する。
「悪いが、今回という今回は俺が勝たせてもらうぞ」
「トウマには悪いけど、僕も負ける気はない」
俺たちは顔を見合わせて笑った。
俺は腕時計のタイマーを30分に設定する。
この音が鳴り響く時がスタートの合図だ。
「いくぞ...、スタート!!」
俺がタイマーを押すといいチ~ンという金属音が鳴ってタイマーが作動する。
2人は一斉に走りだしてスライムを狩っていく。
俺は早速最近覚えたスキルを使う。
カリンの兄さんに聞いたスキルポイントのお陰で武器の錬成速度が上昇していたのだ。
フレイは俺がいつもより早く武器を装備していたので少し驚いていたが、すぐに前を向いて駆け出していた。
俺が剣撃でスライムを倒すのと、あいつが炎でスライムを倒すのは大体同じくらいの時間がかかる。
つまりこの勝負、素早さで勝る俺の方が有利。
スライムを倒す時間だけではない、探す時間もいるので余計に素早さは大事なのだ。
それに今日のあいつはなんだか動きがぎこちない気がする、これはチャンスだ。
ある程度時間が経つと俺は勝ち誇ったような表情であいつの方に声をかける。
「今回は俺の勝ちのようだな!、どう考えても俺の方が倒した量がおおいぜ!」
俺はそう言ったのだが、あいつは澄ました顔でこっちを向く。
「さあ?、勝負は最後までわからないよ、トウマ」
余りにも余裕そうだったので少し頭にきて余計に張り切ってスライムを倒していく。
ついに時計のタイマーが鳴り響き、勝負の時間がきた。
各々が倒したスライムの塊であるゼリーを拾い集めて比べる。
明らかに俺の方が大きかったので高笑いをあげる。
「ついに...、ついに俺はフレイに勝ったんだな!」
ガッツポーズであいつの方に向いて勝利の余韻に浸っていると。
「フレイ様、スライムを相当数討伐して参りました」
と声がしたので振り返る。
そこには火のトカゲのような存在が空中に浮いており、スライムゼリーを大量に持ってきたのだ。
ゼリーが何個か地面に落ちるのを見た俺はフレイの方に向き直る。
「じゃあトウマ、数え直そうか」
俺はぐぬぬと唸りながらも数を数えたのだが、流石に負けていた。
どうしても納得の出来ない俺はフレイに指を突きつけて声を上げた。
「そのトカゲみたいなのはなんだ!、てかニ対一はずるいだろ!」
「ははっ、ごめん、どうしても新しい魔術を覚えたから試してみたくなってね」
笑いながら俺の方を見てくるあいつを、俺は無性に殴りたくなった。
笑いながらも、そのトカゲを手のひらに這わせて俺の方に近づけてくる。
「紹介するよ、この子はチコ、僕がトカゲの召喚獣を呼び寄せたらこの子が現れたんだ」
「お初にお目にかかります、私はチコと申します、あなたはトウマ様ですね」
「ああ、そうだが...、これってカリンのアアルみたいなもんか?」
「大体それで合ってるとおもうよ、最近契約したばっかりだから、他人に見せたのは今日が初めてなんだ」
俺はチコを眺めて見るが、白いトカゲなんぞ初めて見た。
色素が薄いのか、チコの体表はダイヤのように白く輝いて見える。
表現的にダイヤは言い過ぎかもしれないが、珍しい色のトカゲであることは間違いない。
「とりあえず今日も僕の勝ちだねトウマ」
「くそ~...、でもやっぱり納得できね~!」
今日は何故かフレイの動きが鈍いと感じていたのは、召喚獣を呼び寄せていたからだと思うと合点が行く。
頭を掻きむしりながらトカゲを見やる俺は、フレイと一緒に来た道を戻ろうと背を向けた。
そしてそのまま歩いて皆のいる広場に戻っていった。
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