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父さんとお出かけ
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突然父さんが私を釣りに誘ってきた。
まあ、断る理由も無かったのでついて行くことにした。
そして当然の様に突いてくる兄さんに私は笑っていた。
「で、どこまで行くんだ親父」
「焦るな、獲物は逃げたりしない」
父さん達の後を追って歩いて行く私は、父さんと兄さんの話を聞いていた。
「でも珍しいよな、親父が自分から外出しようっていいだすなんて」
「まあな、またいつ仕事がくるかわからないのだから、たまには娘と釣りにでも行こうと思っただけだがな」
「まーたそう言って、本心では嬉しいんだろ?」
「ふん...」
この二人のやりとりは、本当の娘ではないわたしにも微笑ましい物だと分かる。
こういった場面に出くわす度に本物のカリンにも見せたかったなと思う自分がいる。
(本当にカリンは幸せ者だな...)
以前の私も不幸って程ではなかったが、ここまで幸福なカリンを見ていると、少し嫉妬してしまう自分がいた。
これだけいい家庭に住み、優秀な魔法力と身体能力を持った彼女が妬ましく思える。
以前の私なんて、そこまで優秀でもなく平凡な女子中学生だった事を考えると差は歴然である。
そんな事を考えていると釣り堀についた。
釣り堀と言っても町の外にあるちょっとした池である。
父さん達が何やら土を掘り始めたので、その様子を見ていると、ミミズの様な虫を取り出したので私は悲鳴をあげた。
その様子を見ていた兄さんが笑った。
「おいおい、どうしたんだカリン?、昔ならこのくらい大丈夫だっただろ?」
「ごめんなさい、虫はちょっと苦手で...」
そう、私は虫が少し苦手なのだ。
もちろん全ての虫が無理というわけではないが、この手の見た目が気持ち悪い物は個人的にあまり見たくはない。
「カリン、無理はしなくていい、父さん達の様子を見ていなさい」
「はい...」
ちょっと気まずくなってしまったので、少し父さん達から離れた。
(なんであんな事言っちゃたんだろう...)
私がため息を吐いていると、綺麗な花が目に止まった。
赤くて綺麗な花だが、なんとも言えない魅力を感じる。
私はゆっくりとその花に引き寄せられる様に近づいた。
まあ、断る理由も無かったのでついて行くことにした。
そして当然の様に突いてくる兄さんに私は笑っていた。
「で、どこまで行くんだ親父」
「焦るな、獲物は逃げたりしない」
父さん達の後を追って歩いて行く私は、父さんと兄さんの話を聞いていた。
「でも珍しいよな、親父が自分から外出しようっていいだすなんて」
「まあな、またいつ仕事がくるかわからないのだから、たまには娘と釣りにでも行こうと思っただけだがな」
「まーたそう言って、本心では嬉しいんだろ?」
「ふん...」
この二人のやりとりは、本当の娘ではないわたしにも微笑ましい物だと分かる。
こういった場面に出くわす度に本物のカリンにも見せたかったなと思う自分がいる。
(本当にカリンは幸せ者だな...)
以前の私も不幸って程ではなかったが、ここまで幸福なカリンを見ていると、少し嫉妬してしまう自分がいた。
これだけいい家庭に住み、優秀な魔法力と身体能力を持った彼女が妬ましく思える。
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そんな事を考えていると釣り堀についた。
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父さん達が何やら土を掘り始めたので、その様子を見ていると、ミミズの様な虫を取り出したので私は悲鳴をあげた。
その様子を見ていた兄さんが笑った。
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「ごめんなさい、虫はちょっと苦手で...」
そう、私は虫が少し苦手なのだ。
もちろん全ての虫が無理というわけではないが、この手の見た目が気持ち悪い物は個人的にあまり見たくはない。
「カリン、無理はしなくていい、父さん達の様子を見ていなさい」
「はい...」
ちょっと気まずくなってしまったので、少し父さん達から離れた。
(なんであんな事言っちゃたんだろう...)
私がため息を吐いていると、綺麗な花が目に止まった。
赤くて綺麗な花だが、なんとも言えない魅力を感じる。
私はゆっくりとその花に引き寄せられる様に近づいた。
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