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えっ...!?

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「...えっ!?」

 私は思わず声を上げてしまいました。

「残念だったね結美ちゃん♡」

 私の目の前には震えて拘束された上で目隠しをされているカズ君と満足そうな麗美お姉様がいました。

「いやああああカズ君!!!」

 私は震えているカズ君を抱きしめました。

「結美...?」

「そうだよ! カズ君! 私だよ!」

「...そうか」

 少しホッとしたような声を上げるカズ君の声を聞いて少しだけ安心した私は麗美お姉様の方を睨みつけました。

「...カズ君に何をしたの?」

「クスクス、わかってるくせに♡ 男と女の絡み愛♡」

 その声を聞いた瞬間に私は蹴りを入れていました。

「おっと! 結美ちゃんげきおこじゃん! 麗美こわ~い♡」

 なんて言いながらも軽やかな身のこなしを見せるお姉様。

「...」

「あははっ、もう終わり? じゃあ今度は...!」

 ニヤリと笑いながら私の方を見てくる彼女。

「こっちの番だね!」

 そう言うと彼女は枕を投げつけてきました。

「こんな子供騙しで...!」

 そう思った次の瞬間に鋭利な刃が私の肌を掠めました。

「...なっ!」

 たらりと垂れ落ちる自身の血の感触に思わず冷や汗が流れます。

「ふふっ♡ 和希君とっても良いのよ♡ 結美になんか勿体無いくらい可愛い男の子♡ 絶対にあげない♡」

 元々私が目をつけていたカズ君を横取りしようと言うのでしょう。

 彼女の目は狂気と化しています。

 私は一息を吐くと彼女にこう言いました。

「麗美お姉様。貴方をお姉様と言うのは今日が最後になるでしょうね...」

 冷ややかな視線を彼女に送りながら、私はそう呟くのでした。
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