最弱の職業【弱体術師】となった俺は弱いと言う理由でクラスメイトに裏切られ大多数から笑われてしまったのでこの力を使いクラスメイトを見返します！

姉様...？

「わ～！　和希君すごいじゃん！」

「だろう？　俺ってゲームだけはそこそこ出来るんだよ」

「それ以外のことはまるでダメだけどな」

「もう！　佐藤は黙っててくれよ！」

「本当の話だろう？　まあ和希がいい奴なのは知ってるからつるんでて楽しいのは嘘じゃないぞ」

「そうですね！　佐藤さんの言う通り高坂さんと遊ぶのは楽しいです！」

「蜜香まで...。まあいいけどさ」

　少しむくれるカズ君も可愛いのですが、やっぱり先程から姉様の行動が少し気になります。

「姉様！　その手は悪手ですよ！」

　どう考えても分かっているであろう悪手を続けているのです。

「ええ～？　別にいいじゃん！　ゲームだしさ！　楽しんでなんぼでしょ？」

　...。

　合理的な思考を好む姉様がゲームを楽しむ？　同意事でしょうか？

「ほら！　ギャンブルに勝ったから資産倍だよ！　儲け儲け！」

「...はぁ」

　いつもの姉様のはしゃぎっぷりとはあきらかに違います。

　いつもの姉様は楽しんでいる素振りを見せるだけで心の中は笑っていません。

　しかし、今の姉様はどうでしょうか？

「きゃああ！　和希君！　この場合どうするのが良いの！？」

「ああ、その場合はこうした方がいいと思うぞ」

「うんうん！　その方が良いよね！　和希のやり方は間違ってないと思うよ。って言うか結美の姉さんめっちゃゲーム楽しんでるじゃん！」

　小鳥遊優樹もそう言っているので他の人から見ても凄く楽しんでいるのがわかってるようだ。

(...何事もなくゲームが終われば良いのですが)

　私は不安に思いながらもゲームを続けるのでした。