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ニテン堂の試遊会

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 ~翌日~

 流石日本最大手のゲーム企業と言うだけあって試遊会にもそれなりの人数が来ていました。

 一般人から私たちのように株をしている優待券持ちの人など、ざっと見ても1万人以上は来ていそうです。

「結美! 早く行こう!」

 カズ君はもう待ちきれないと言った様子で駆け出しました。

「もう! 待ってよカズ君!」

 私が彼を追って駆け出すと黒服の成香がすぐ後ろを着いてきます。

 彼女の目的は私の身の安全の確保なので当然と言えば当然なのですが、他の4人の姿が見えないのは少しおかしいですね。

「...成香何かあったの?」

「...いえ、結美様は試遊会をお楽しみください。我々は我々の仕事をこなすだけなので」

 意味深な事を呟く彼女の声を聞いて「ふ~ん...」と言っておきましょう。

「成香」

「はっ!」



 私は彼女にそう呟くといつもの笑みを浮かべてカズ君の跡を追うのでした。
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