最弱の職業【弱体術師】となった俺は弱いと言う理由でクラスメイトに裏切られ大多数から笑われてしまったのでこの力を使いクラスメイトを見返します！

ボードゲーム部のメンバー②

「...んっ？　これは...」

　下に散乱しているチョークの粉に気がついた知的な彼の名前は石川修斗。

　この低レベルな学校にしては頭が良く、私ともそれなりの会話ができる数少ない人物です。

　彼は周りの状況を見てため息を吐きました。

「はぁ...。お前だな佐藤。お前が僕にくだらないブービートラップを仕掛けた結果、僕以外の誰かにそれが作動したんだろ？」

　そう言われた瞬間に驚く佐藤。

「なっ！？　なぜ分かった！！！」

「言われなくてもこの惨状を見れば分かるさ。君はいつになったらこんなくだらない事をやらなくなるんだ？　もう僕たちは高校生なんだぞ？」

　そう言われて顔を真っ赤にする佐藤。

「う...うるさいやい！」

　そこまで言い切るとカズ君が助け舟を出す。

「まあまあ、いいじゃないか賑やかで」

「高坂、こんな筋肉ダルマはさっさと出禁にするべきだ。部活動の品位が損なわれる」

「んだとぉ！？」

　また喧嘩になりそうだったので私が宥める。

「佐藤君？　私、喧嘩する人は嫌いだな」

　私がそう呟くと拳をすぐに収める佐藤。

「お...おう！　愛川がそう言うならやめておくよ」

　妙にデレデレしているのが少し気持ち悪いですが、まあいいでしょう。

「後は...優樹だな」

　とカズ君が呟いた時に私達ボードゲーム部、最後の部員が入ってきました。

「和希！きたよ！」

　緑髪のポニーテールを靡かせる元気な女の子。

　小鳥遊優樹の登場です。

「...」

　私は彼女の登場に心の中で舌打ちをしました。

　なぜなら、彼女とカズ君は私と同じで幼稚園からの幼馴染だからです。

　なぜか知りませんがカズ君は彼女の事を気にかけている素振りがあるので、私は彼女を見てカズ君の攻略法をいくつか見つけたのですが、それを実行してもなぜかカズ君の興味は彼女の方にあり、それが気に食わない私は彼女の事を妬んでいるのでした。

「よしっ！　じゃあ皆揃ったしゲームで遊ぶか！」

　と言う言葉で(私以外の)皆の興味をそっちに持っていくカズ君♡

「...そうだな」

「ふっ、君には負けないよ高坂」

「今度こそ生き残って見せます！」

「和希！　負けないよ！」

「よしっ！　皆順番を引いたな。後はお前だ結美」

「...うん♡」

　私達ボードゲーム部は高坂和希と言う人物のお陰でこの場に集まっている者達だ。

　彼がいなければ私達は出会うことがなかっただろう。

　...でも。

　私はそんな彼を独り占めにしたいのだ♡

　ゲームを夢中になって遊ぶカズ君の姿を見ながら、私はどうにかして彼と2人きりになれる瞬間を狙うのでした♡