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ゲーム終了

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 ボードゲームが終わると俺たちは息を吐いた。

「「「「「ふぅ...」」」」」

 5人でやるゲームだけにプレイ時間が長時間に及んだが、それを行うだけの満足感が確かにそこにはあった。

「...それじゃあ調停者の元へと向かうゲートを開くよ」

 石川が立ち上がりそっとそう呟くと...。

 バンっ! と会議室を開く音が聞こえてきた。

「和希様!!!」

「弱体術師様!!!」

 シュナとアルシェの奴が慌てて俺たちの元へと駆けつけてきたのである。

「小鳥遊様を...

を...

 助けに行くんですよね!?」」

「シュナ...アルシェ...。もしかしてお前達も記憶が戻ったのか?」

 2人は顔を見合わせて頷いた。

「前世の僕たちは...」

「弱体術師様のパーティに身を置いていました」

「だからこそ、もう一度僕達を小鳥遊様を助け出す戦いに僕たちを使ってください! 和希様!」

 とシュナに言われるが俺は冷静にこう返した。

「...悪いな。ここから先は勇者と調停者の人知を超えた戦いだ。世界や精霊達の祝福や呪いを得ていないお前たちを戦いに参加させる訳には行かない」

 俺の言葉に2人はこう呟いた。

「...分かりました」

「...では一つだけ約束してくださいますか?」

「...なんだ?」

「必ず小鳥遊様を...

「必ず回復術師様を...

 救い出してください!!!」」

 2人の真剣な表情を見ていた俺は笑みを浮かべてこう呟いた。

「全く...。優樹の奴モテモテじゃないか...。分かった。お前達の願い必ず聞き入れよう」

 俺はそう2人に約束すると皆の元へと戻るのだった。
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