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勇者会議②

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「おま...! 蜜香! 何を言い出すんだ!?」

「そうだぜ黒木! こいつは俺たちを殺した張本人だぞ!? それを許すのか!?」

 俺と佐藤の言葉責めに彼女はこう返してきた。

「はい...。こう言っちゃうとなんですが、私は愛川さんに殺されたことないんですよね...」

「...何っ?」

 ...そうか! 蜜香は確か調停者の最初の依代になってリタイアしたんだったな。

 だから愛川に殺された事がないんだ。

 だが、それだけで愛川を許すことなどできない。

「石川」

「なんだ? 高坂」

「お前はさっき愛川を生き残らせるべきだと俺に言ったな?」

「ああ」

「それはなんでだ?」

「高坂。それには理由があるんだ。話を聞いてくれるか?」

「ああ、それを聞いてからでも問題はないだろう」

 俺の言葉に彼は少し安心したように安堵のため息を漏らしていた。

「では話をさせてもらおう。まず僕が調停者に願った願いは【友との絆とそれを成し得るだけの知略】だ」

 彼は前世で調停者から貰った報酬の話をし始める。

 調停者から得た報酬は既に全員が受け取っていると彼は話の途中で言っていたが、俺はそんな物を受け取った覚えはない。

(なんだ? 俺は調停者から報酬を貰ってないのか?)

 そう思いながらも俺は彼の話を聞くのだった。
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