最弱の職業【弱体術師】となった俺は弱いと言う理由でクラスメイトに裏切られ大多数から笑われてしまったのでこの力を使いクラスメイトを見返します！

フィズ=ロメリア③

「やはりなかなかの腕ですが、それでは私は倒せませんよ」

「くっ...そっ！！！」

　佐藤が弾き飛ばされた瞬間に俺が切り替わるように大剣を振るった！

「ぬっ！？」

　フィズ爺は一度攻撃を受け止めようとしたが、すぐさま打ち合うのをやめるかのように剣を収めた。

「おっと、この攻撃を受けたら私の腕が吹っ飛びますな」

「ぐっ！　確かな目を持っているな」

　今の俺はラセルの腕力を扱っている。

　いくら目の前の男が強いと言っても流石にラセルの一撃を真正面から受け止めるだけの膂力はないだろう。

　それを読まれると言うことは確かに見抜く力があると言うことだ。

(これは...手強いな...)

　俺の攻撃を鮮やかに躱した後で周りを回っている兵装が次々に剣を精製し俺達に射出してきた。

「オラっ！」

「効かんわ！！！」

　俺の剣風圧と佐藤の血の盾ですぐさま防ぐ。

「させません！」

　蜜香も少し遠くから援護してくれているのでなんとかなりそうだ。

「ふむ、流石にこのレベルを3人同時に相手取るのはいささか不利ですかな」

　なんて言ってはいるがまだまだ余裕のある表情浮かべているのが不気味だ。

　本当に余裕のない時にあの笑みはでない。

(...こんなことしてる場合じゃないんだがな)

　俺にはまだ避難所に向かった化け物の処理があるのだ。

　こんな所で時間をかけている場合じゃない。

　それを読まれたのか爺さんはニヤリと笑う。

「どうしましたか？　我らの作り出せし神の模造品【ラピセル】が気になりますか？」

　と避難所の方に向かう人形の方を指して呟くのだった。