最弱の職業【弱体術師】となった俺は弱いと言う理由でクラスメイトに裏切られ大多数から笑われてしまったのでこの力を使いクラスメイトを見返します！

液体人間？

「【テラ・3連ファイア】【テラ・3連ウォーター】【テラ・3連アイス】【テラ・3連ウィンド】【テラ・3連サンダー】」

　結美の高威力な魔法が次々と放出されていく！！！

　その様はまさしく圧巻で、洞窟内の溜まっていたはずの水脈の全てが吹き飛んでしまうのではないかと思うほどだ。

「うおっ！！！！」

　そばにいる俺が何とか風圧に堪えていると、目の前にあったはずの水源は完全に消し飛び、ただただ何もない平原の様になってしまっていた。

「わ～お...」

　いくら見慣れて光景とは言え、やはり凄まじいな。

　結美が魔法を放った後は何も残らないと言う現実がそこにはある様に思える。

「はいおしまい」

　ぱんぱんと手を叩く彼女は俺の方を向いてそう呟いた。

「まあまあの相手だったけど、私の敵じゃなかったね」

　彼女がそう呟いた時だ。

　グゴゴゴ！　と地響きが鳴り響き、周りにあった水脈から再び水が溢れ出した。

「...なに？」

　結美が奇妙な表情を浮かべながら辺りを見回していると、水が一つの場所に集まり人の形の様ば体を成した。

　それもかなり結美に似ている。

「なに？　私になったつもり？」

　結美はそれをみて鼻で笑いながら魔法を放つ。

「これでおしまい！」

　しかし、結美の放った魔法は奴に当たる直前でかき消えた。

「...えっ？」

　その後も何度か魔法を放つが、やはりどれも効いていない様に見える。

「...何こいつ」

　結美は突如として現れた自分と同じ様な形をしている液体人間を見てやはり奇妙な表情を浮かべているのだった。