最弱の職業【弱体術師】となった俺は弱いと言う理由でクラスメイトに裏切られ大多数から笑われてしまったのでこの力を使いクラスメイトを見返します！

ラグトのアジト

　俺たちが潜入するとアイカが既にトラップなどを作動せた上で薙ぎ払った後が見えた。

(げぇ！？　ゴリゴリの力押しかよ！)

　全く持ってスマートじゃないやり方をして突破するなんてな...。

　アイカをそんな風に育てた覚えはないんだが...。

　しばらく進むと戦闘音が聞こえてくる。

　ラグトのメンバーとアイカの戦闘だが、俺が彼女の最後に見たレベルは48だったのだが、今の彼女は推定62程度の実力があるだろう。

　更に追加パーツにより新たなユニットが彼女の周りを回っている。

　武装はかなり多くなり、基本武器の刀の他に大小さまざまな剣を追加ユニットから取り出しては相手によって弱点をつけるように変更していた。

(あの辺は俺っぽい作戦だな。敵に合わせて武器を変えるのは基本だとしっかり学習させたからな)

　と余韻に浸っている場合ではない。

「結美！　アイカを止めるぞ！」

「えっ？　でもあれってカズ君の【バトルドール】じゃあ...」

「それでもだ！」

　俺と結美が立ち塞がるとアイカは口を開いた。

「...マスター？」

「ああ、お前のマスターだ」

「...私を止めないでください。これは私たち【バトルドール】達の総意なのです。私達を異世界から連れてきておいてこの始末。私は命を弄んだこのグループが許せません。ですがあなたには強くして貰った恩がある。なのでマスターとは戦いたくありません」

　そう言いながら壁を破壊して逃げるアイカ。

「あっ！　待てっ」

　と俺が叫んだ瞬間に煙幕を張って逃げる！

「【メガ・ウィンド】！」

　結美が風を起こして煙幕をかき消したが、その時にはもうアイカの姿はないのだった。