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【バトルドール】事件③

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「今日も【バトルドール】の処理が依頼か...」

 最近この手の依頼がどんどん増えてきている。

 俺達『ボードゲーマーズ』も不良品の破壊を依頼される事がかなり多くなってきたな。

 他の学校や一般【覚醒者】の事業にも【バトルドール】の破壊の依頼が飛び込んできているみたいだし、この前なんて町中で魔法をぶっ放している個体もいたしな。

 ここ数週間で爆発的に流行ってこの1週間くらいで危ない玩具として隔離されそうな勢いすらあるぞ。

 そうなっても開発元の【アトリエ・BD社】はダンマリを決めこんでいる。

(...なんか匂うんだよな)

 これだけの大事になっても開発元の会社がダンマリ決め込むとか正気の沙汰ではない。

 しかし、だからと言って目の前の住民達を放っておくわけにも行かないのだ。

「くそっ!」

 俺は【バトルドール】を【デバフハンド】でおさえこみ、その瞬間を狙ってスノウが氷の刃で斬り裂く。

「一丁上がり!」

 パチンと指を鳴らす彼女は余裕の笑みでこちらを見てくる。

「ああ、助かったスノウ」

「でもこれって人形でしょ? なんで最近こんなのばっかと戦ってるんだよ?」

「さあな、俺が聞きたいくらいだよ」

「ふ~ん...」

 魔物にすらそう思われている【バトルドール】流石にやばくないか?

 俺は破壊した【バトルドール】を回収しながら独自に調べてみようと思うのだった。
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