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終幕

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 倒れ伏した二階堂は静かに笑う。

「これが敗北か...」

「ああ、お前の負けだ」

「...悔しいな」

 彼は静かにそう呟いた。

「...恐らくお前は吊るし首だろう。これだけの事をしたんだ。処刑は免れないと思う」

「...それは覚悟の上さ。失敗したら全てを失う。ハイリスクハイリターンこそ投資家のやり方だ。この腐敗した日本とか言う国で育たなくて本当に良かったよ」

「...生まれは日本なんだろ?」

「...ああ。内心日本を馬鹿にしている事に変わりないが、ここは僕の生まれ故郷だ。それは変わりない」

「...なあ、俺たちもしかしたら」

「やめてくれ。気持ち悪い。高坂君と僕がそう言う関係になんか絶対になれなかった事に変わりはない。僕の愛川さんへの愛は変わらないからね」

「...そうか。これからどうするんだ?」

「...そうだな。最後の悪あがきくらいさせて貰おうかな」

「悪あがきだと?」

「ああ、使いたくなかった奥の手だ。きっと世界が壊れてしまうだろう」

「...お前! 何をする気だ!?」

「僕は何もしないよ。そのきっかけになるだけさ」

 二階堂の奴がそう言い終わると拳銃を懐から取り出した。

「...今更拳銃なんかで俺たちを殺せるとでも思っているのか?」

「いいや、拳銃なんかじゃ君たちは絶対に殺せないだろう。でも...なら話は別だろう?」

 その言葉を聞いた瞬間に俺は奴の拳銃を奪い取ろうとしが間に合わなかった。

 奴の脳から血がダラダラとこぼれ落ちていくのを眺めながら俺は拳銃を拾い上げる。

「二階堂...。お前は何がしたかったんだ?」

 奥の手が自殺とは思いもつかなかった。

「こんなのが奥の手だと? ふざけるな!!!」

 俺は思わず奴の死体に銃を向けるのだった。

 ✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎

 ※ ここから先、回覧注意です!

 今までは自分なりに自制してきましたが、この先自制すると作品の質が物凄く落ちてしまうので自制しません! 

 なので過度な流血表現や四肢欠損表現が苦手な方は次話以降で『☆【タイトル】☆』の並びが出るまでお待ちください。

 最悪この戦闘は見なくても話は理解できますし問題のないEXバトルなので興味がある方のみお進みください。

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