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春日VS和希 再び⑤

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 何度も拳を交えていると、春日の奴が本質から悪いやつではないと言うことが何となく分かってきた。

 鎌と拳を打ち付け合って一度弾き合った時だった。

 俺はふと彼女に聞いてみた。

「お前、なんで二階堂なんかについているんだ?」

「あら? 気になるのかしら?」

「ああ、お前ほどの女なら別にあいつにつかなくても仕事くらいは選び放題だろ?」

 そう呟く俺をみて彼女は笑う。

「ふふっ。そうね。強いて言えば私が二階堂の妹を食いたいからかしら」

「...二階堂の妹?」

「ええ、病弱だけどとっても可愛い子よ♡ いつか私が(性的に)食べてあげるんだから♡」

「...そうか」

 その一言で春日がなぜ二階堂についているのかが分かっただけでも収穫だろう。

 何か大きな陰謀でもあるのかと思ったが、私利私欲で助かったな。

 後ろに変な組織とかがなく個人で動いている連中とは比較的にやりやすいものだ。

 この調子だと二階堂のチーム『クリアワールド』とはチームとは名ばかりの個人主義の集まりではないのか? とさえ思ってしまうな。

 俺がそんな表情を浮かべていると、彼女は俺の心を見透かしたかのようにこんな事を呟いてくるのだった。

「...私達『クリアワールド』が個人主義の集まりだと思っているような顔をしているね」
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