最弱の職業【弱体術師】となった俺は弱いと言う理由でクラスメイトに裏切られ大多数から笑われてしまったのでこの力を使いクラスメイトを見返します！

『ボードゲーマスターズ』②

「...」

　また転入生が入ってきては俺たちの部室の扉を叩く。

　更に部員数は増えて900人を超えはじめ、たった一年で底辺高校から全国最高峰の高等学校として名前が知れ渡るようになった。

　単に【覚醒者】としての利益が普通に働くことの何倍も利益を生み出せるからな。

　俺も教育活動になぜかお金を支払ってくれる親御さんまで現れ始めたので、今更断れなくなってしまったのだ。

　流石にこれだけ沢山の人数のゲートを確保できるはずもなく、『ボードゲーマスターズ』の活躍の場は県外にもまで伸び始める。

　時折現地の【覚醒者】と摩擦が起きる事もあるのだが、基本的に『ボードゲーマスターズ』の名前を出すと黙るらしい。

　それだけ影響力が強まり始めているという事だろう。

　学校収入もどんどん膨れ上がり、6月となった今ではあの豪勢な部室棟が5軒立ち並び、最新の防衛技術で作られた外壁などで何かあった時の避難場所としての知名度も高くなってきた。

　これだけの【覚醒者】が集まれば下手な警察組織よりも頼りになるとも言われだし、場合によっては本当に警察の真似事まで仕事になる始末だ。

　時折俺の学校に警察の方々やってきて【覚醒者】の犯罪者を捕まえるのにうちの生徒を貸してほしいと言ってくることが増えた。

　勿論【覚醒者】の犯罪者を捕まえる為にはそれなりのレベルがいるので30以上のやつ限定にはしているがな。

　そんなこんなで組織としての盤石っぷりも誇示し始めた俺たちの部活動。

　最早部活動と言うよりは【覚醒者】の組織と言った方がいいだろう。

　元々単なるボードゲーム部だったはずなのにいつのまにこんな事になったのだろうか？

　まあ、教育係と『ボードゲーマスターズ』の部長をやっているだけでかなり儲かるから良いんだけどね...。