最弱の職業【弱体術師】となった俺は弱いと言う理由でクラスメイトに裏切られ大多数から笑われてしまったのでこの力を使いクラスメイトを見返します！

獣王の娘⑥

「ありがとうございました～」

　店員さんはそう言いながら俺たちを見送る。

「ふふん♪」

　少し楽しそうなラセルを見て笑う真菜。

「楽しそうだねラセルちゃん」

「そうでしたか？　いえ...新しい服を買って貰った事で少々気分がうわずんでしまったかもしれません」

　そう呟く彼女の表情を見ていたスノウが声を出した。

「うんうん！　私と同じ白の衣装！　良い感じじゃん！」

　そい、ラセルが選んだのはスノウと同じような白色だった。

　ただし、スノウのに比べると少々子供っぽいがな...。

　身長が低いラセルにはやはりこう言う方が似合うのだろう。

　無理に大人びようとする少女も可愛らしいが、やはり年相応の物は似合うのだ。

　白のフリルのついた暖かい冬服に身を包み込み褐色の蛮族少女。

　うん、ありだな。

　今ここでちょっと大剣を構えてみてほしい所だが、流石にそれは近所迷惑になるのでやめておく。

　そう思っていると真菜が声を上げた。

「せっかく街にきたんだしラセルちゃんとどこかに食べにいこうよ！」

「そうだな、ラセル加入を祝ってどこかで食べるか」

「和希の意見にさんせーい！」

　全員が賛成派となったので店はラセルに選ばせてあげる事にした。

「ラセルは何が食べたい？」

　俺の質問に彼女はこう答えるのだった。