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四天王ウルフ

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 俺たちが砦に攻め入りしばらくするとボス部屋のような場所にたどり着いた。

「よくきたな! エトランゼの姫アルシェと『ボードゲーマスターズ』よ! 他の四天王を打ち倒し、俺だけにするとはなかなかやりおる...」

「御託はいい、さっさと始めようぜ」

 と俺が呟くと彼指を振った。

「まあ慌てるなよ。一つ交渉しないか?」

「交渉だと?」

「ああ、そこのアルシェ姫を俺たちに明け渡す代わりにこの戦いを終結としようじゃないか」

「...それでこちらにメリットは?」

「分からないのか? このまま仮に俺を倒せたとしてもダラーン様には絶対に勝てないと言うことが。ここで姫を明け渡すというのならお前達の命だけは助けてやろうと言う目論みだ」

 楽しそうにそう言ってくるが、そう言う奴の言うことはだいたい信じられない。

 俺はため息を吐きながらこう返した。

「お前はダラーンじゃないんだろう? そんな約束が通じるとは思えないな。ここでアルシェを渡せばこちらが戦えなくなる可能性すらある。それを分かって見過ごせと?」

「...貴様、少しは頭が切れるらしいな」

「いや、普通に考えたらそうなるだろう」

 話にならない交渉などするものではない。

 第一こちらにメリットが殆どないし、相手がいつでも約束を破れる立場に置くのは危険である。

 どのみちあちらから攻撃してきたのだから口約束など無意味なのだ。

 俺の返しに彼は「交渉決裂だな」と言い放ち戦闘になるのだった。
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