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ランクマッチ②

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 俺は一度二宮の剣を離してあげた。

「や...やっと離れたな」

「いや、離しただけなんだが....」

「うるさい! 俺が力づくで離したんだよ!」

 そう叫んだ彼はもう一度剣を振りかざすが...。

「もういいや、【麻痺付与パラライズ】」

「ぐっ!?」

 麻痺1発で二宮を倒してしまう俺。

「う...う~ん?」

 第二回戦。

 麻痺のみで勝利。

 第三回戦。

 麻痺のみで勝利。

 第四回戦。

 麻痺のみで勝利。

(あれれ~? おかしいな~)

 全ての相手が麻痺だけで倒れて行くんだが...。

 そんなこんなでランクを上げて行くと、ついに身内同士のカードを引いてしまう。

「あれっ!? 高坂さん!?」

「蜜香が次の相手か」

「へぇ...。なんだかんだ高坂さんと戦うのは初めてですからね。楽しみましょう」

「そうだな。俺も全力で行くさ」

 試合開始のゴングと共に俺は後ろに下がる。

「ちょっと! いきなり逃げるんですか!?」

「当たり前だ! お前と正面から戦えるわけないだろう!」

 蜜香は【付与術師】だ。

 確かに個人の戦闘能力が高いとは言えないが、それを補うための札が沢山ある。

 相対的にみると充分バトルもできる部類なのだ。

 俺はまず距離を置きつつデバフをかけまくる。

(ある程度能力を下げてからが勝負だな)

 俺はそう考えながら彼女との戦い方をイメージしているのだった。
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