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浴衣姿の結美

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「おっ...おお、結美か」

 俺はそう呟くと「隣いいかな?」と言いながら俺の隣に座る。

 薄暗い和室の中で、彼女と2人でいるのは正直まずい気がする。

 いつも美人だとは思っているが、風呂上がりの色っぽさのせいで美人度が増しているのがまずい。

 静かな部屋のせいで吐息まで聞こえてくるのが少しやばいな。

 取り敢えず電気を付けようとした時だった。

「カズ君」

 彼女が声をかけてきたのは。

「なんだ?」

 と俺が聞き返すと彼女はこう答える。

「今の私って魅力的?」

 いきなりそんな事を聞かれると正直困るが、嘘は言わないでおこう。

「ああ、結美はとても魅力的だと思うぞ」

「...。カズ君は本当にそう思ってくれてる?」

 なんだろう、もしかして地雷踏んだ?

 彼女は少しずつ俺の方に近づいてきて俺の手を取る。

「ちょっ、結美!?」

「カズ君はさ、いつも私のアプローチを軽く受け流すよね。今日もさメルティにカズ君の彼女って言われて凄く嬉しかったのにさ。あの子カズ君の彼女が私って発覚した時に勿体無いなんて言ったけど逆だよね? 私の方に魅力が足りないからカズ君が素っ気ないんだって私には分かってるよ。だから...さ。これからも積極的にアプローチさせてもらうけど、嫌だったら言ってよね」

 ちゅっ。

「...えっ?」

 静かにほっぺたに広がる優しく感触に戸惑っていると。

「じゃあそれだけだから。また明日ね!」

 彼女はそれだけ呟くと部屋を出て行ってしまった。

 しばらく放心していた俺だが不覚にもドキドキしていた。

「なんだよ...。今までで1番お前のことを女として意識しちまったじゃないか...」

 俺はそう呟きながらキスをされた感触の残るほっぺたを触っているのだった。
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