上 下
39 / 912

ボードゲームの思い出

しおりを挟む
 ~ボードゲーム部・部室~

 俺達はいつものように5人で遊んでいる。

 俺、結美、蜜香。

 そして佐藤と石川だ。

 蜜香以外の4人は幼稚園児時代からの付き合いだからとても仲が良い。

 勿論蜜香との仲が悪い訳ではないがな。

 ゲームを行っている時間の流れを楽しみながら、全員が各々のコマを進める。

「おっ! 勇者にジョブチェンジだ! これで最強だな!」

 と言う佐藤を見て石川が笑う。

「君が勇者なんて柄か?」

「うるせぇ! 石川は黙ってろ!」

「ふん、次は僕の番だ。おっ、ジョブチェンジか。賢者になれたな」

「賢者か...。まあ勇者ほど強力なジョブじゃないな」

 この2人はいつも喧嘩をしているが、本当の意味で仲が悪い訳ではない。

 ちょっとした考えの違いから上手いこと仲良くできないだけである。

 しかし、互いにゲームが好きだと言う思いからこの場にいるのだ。

 そう、ボードゲームのおかげで俺たちは繋がれたと言っても過言ではない。

 ただの遊びだが、その遊びがなければここまで長い付き合いになれはしなかっただろう。

 こいつらの番が終わると結美の番となる。

「じゃあ私の番か。ジョブチェンジで魔王になるね」

「魔王って...。また強力なジョブだな」

「う~ん...私好みのジョブじゃないけど、まあ強いしいっか。次は蜜香ちゃんの番だね」

「はい! ...調停者ですか。今回のゲームマスターは私ってことですね」

 蜜香がゲームマスターとなり、俺の番がくる。

「じゃあ高坂さん、サイコロを振ってください」

「ああ」

 俺がサイコロを振ると、ジョブが決まる。

「えっと...高坂さんは【弱体術師】ですね」

「うわっ、雑魚職じゃん」

 数ある戦闘職の中でも1番弱いとされる職業を引いてしまった。

「あはは! でもまあ補助する分にはいい職業じゃないですか」

「補助しないと戦えない時点で微妙だろ...」

 俺はそう呟きながら1

「さあ、最後はお前の番だぞ。◯◯」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい

一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。 しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。 家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。 そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。 そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。 ……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──

始めのダンジョンをループし続けた俺が、いずれ世界最強へと至るまで~固有スキル「次元転移」のせいでレベルアップのインフレが止まらない~

Rough ranch
ファンタジー
 人生のどん底にいたこの物語の主人公こと清原祥佑。  しかしある日、突然ステータスやスキルの存在するファンタスティックな異世界に召喚されてしまう。  清原は固有スキル「次元転移」というスキルを手に入れ、文字通り世界の何処へでも行ける様になった!  始めに挑んだダンジョンで、地球でのクラスメートに殺されかけたことで、清原は地球での自分の生き方との決別を誓う!  空間を転移して仲間の元へ、世界をループして過去の自分にメッセージを、別の世界線の自分と協力してどんどん最強に!  勇者として召喚された地球のいじめっ子、自分を召喚して洗脳こようとする国王や宰相、世界を統べる管理者達と戦え! 「待ってろよ、世界の何処にお前が居たって、俺が必ず飛んで行くからな!」

[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入! 舐めた奴らに、真実が牙を剥く! 何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ? しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない? 訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、 なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト! そして…わかってくる、この異世界の異常性。 出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。 主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。 相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。 ハーレム要素は、不明とします。 復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。 追記  2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。 8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。 2024/02/23 アルファポリスオンリーを解除しました。

異世界帰りの俺は、スキル『ゲート』で現実世界を楽しむ

十本スイ
ファンタジー
ある日、唐突にバスジャック犯に殺されてしまった少年――同本日六(どうもとひろく)。しかし目が覚めると、目の前には神と名乗る男がいて、『日本に戻してもらう』ことを条件に、異世界を救うことになった。そして二年後、見事条件をクリアした日六は、神の力で日本への帰還を果たした。しかし目の前には、日六を殺そうとするバスジャック犯が。しかし異世界で培った尋常ではないハイスペックな身体のお蔭で、今度は難なく取り押さえることができたのである。そうして日六は、待ち望んでいた平和な世界を堪能するのだが……。それまで自分が生きていた世界と、この世界の概念がおかしいことに気づく。そのきっかけは、友人である夜疋(やびき)しおんと、二人で下校していた時だった。突如見知らぬ連中に拉致され、その行き先が何故かしおんの自宅。そこで明かされるしおんの……いや、夜疋家の正体。そしてこの世界には、俺が知らなかった真実があることを知った時、再び神が俺の前に降臨し、すべての謎を紐解いてくれたのである。ここは……この世界は――――並行世界(パラレルワールド)だったのだ。

弟のお前は無能だからと勇者な兄にパーティを追い出されました。実は俺のおかげで勇者だったんですけどね

カッパ
ファンタジー
兄は知らない、俺を無能だと馬鹿にしあざ笑う兄は真実を知らない。 本当の無能は兄であることを。実は俺の能力で勇者たりえたことを。 俺の能力は、自分を守ってくれる勇者を生み出すもの。 どれだけ無能であっても、俺が勇者に選んだ者は途端に有能な勇者になるのだ。 だがそれを知らない兄は俺をお荷物と追い出した。 ならば俺も兄は不要の存在となるので、勇者の任を解いてしまおう。 かくして勇者では無くなった兄は無能へと逆戻り。 当然のようにパーティは壊滅状態。 戻ってきてほしいだって?馬鹿を言うんじゃない。 俺を追放したことを後悔しても、もう遅いんだよ! === 【第16回ファンタジー小説大賞】にて一次選考通過の[奨励賞]いただきました

異世界でただ美しく! 男女比1対5の世界で美形になる事を望んだ俺は戦力外で追い出されましたので自由に生きます!

石のやっさん
ファンタジー
主人公、理人は異世界召喚で異世界ルミナスにクラスごと召喚された。 クラスの人間が、優秀なジョブやスキルを持つなか、理人は『侍』という他に比べてかなり落ちるジョブだった為、魔族討伐メンバーから外され…追い出される事に! だが、これは仕方が無い事だった…彼は戦う事よりも「美しくなる事」を望んでしまったからだ。 だが、ルミナスは男女比1対5の世界なので…まぁ色々起きます。 ※私の書く男女比物が読みたい…そのリクエストに応えてみましたが、中編で終わる可能性は高いです。

勇者に大切な人達を寝取られた結果、邪神が目覚めて人類が滅亡しました。

レオナール D
ファンタジー
大切な姉と妹、幼なじみが勇者の従者に選ばれた。その時から悪い予感はしていたのだ。 田舎の村に生まれ育った主人公には大切な女性達がいた。いつまでも一緒に暮らしていくのだと思っていた彼女らは、神託によって勇者の従者に選ばれて魔王討伐のために旅立っていった。 旅立っていった彼女達の無事を祈り続ける主人公だったが……魔王を倒して帰ってきた彼女達はすっかり変わっており、勇者に抱きついて媚びた笑みを浮かべていた。 青年が大切な人を勇者に奪われたとき、世界の破滅が幕を開く。 恐怖と狂気の怪物は絶望の底から生まれ落ちたのだった……!? ※カクヨムにも投稿しています。

全校転移!異能で異世界を巡る!?

小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。 目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。 周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。 取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。 「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」 取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。 そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。

処理中です...