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夜襲

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 俺は魔物達に指令を出す。

「アル子は突撃! リィカは奴の隙を見て【ブラッドスピア】を放て!!!」

「キュウウ!!!」

「ギュピ!!!」

 アル子が俺の指示通り突撃してくれるのだが...。

「なんだこのスピードは...。所詮魔物風情だな!」

 伊藤の放った剣撃で簡単に倒されてしまった!

「ギュピィィ...」

「アル子!!!」

 俺はすぐさまアル子に薬草を使い回復させる。

 一撃でアル子を倒した奴はニヤリと笑う。

「弱いなぁ...。所詮高坂に育てられた魔物なんぞその程度だろう。早く回復するがいい」

「...邪魔をしないのか?」

「回復させて何回でも殴ってやるよ。お前らの心が壊れるまでな。俺は性格が悪いんだ」

 奴はアル子が回復しきったのを見ると剣を構える。

「ッ! 本当にいい性格してるよ。お前」

 俺は杖を構えてデバフを唱えた。

「おっ? デバフか? だが残念だったな。聖なる力で守られている俺の体にその効果は減少する」

「デバフ対策のスキルでも取っているのか?」

「いいや、【聖騎士】の耐性だよ!」

 ベラベラと喋ってくれるのは実に有難い。

 今のうちに奴にデバフをかけておこう。

 たっぷりとデバフを重ねがけしたお陰でどうにか速度を俺たちは基準に落とすことができたのだが...。

「この程度のデバフ、一度のバフ魔法で消してくれる! 【光の波動・小】」

 彼の体の周りに光の波動が放たれ、俺のデバフがかき消されてしまった。

「嘘だろ!? 1発でかき消すか普通!」

「お前と俺とでは文字通りレベルが違うんだよ!」

 彼はそう言いながら俺の魔物を瞬殺し、俺に攻撃を加えるのだった。
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