最弱系TS魔王アリカちゃんが行く!妹との世直し!人間供を完全支配する為に奴らに味方する【守護天使】は全て滅ぼしちゃえ!

ルシェ(Twitter名はカイトGT)

文字の大きさ
上 下
35 / 48

演習

しおりを挟む
 俺たちは砂漠のど真ん中で簡単な演習を行なっていた。

 以前に俺は【5王連合軍】という魔王5人で作り上げた連合軍の指揮を1人で行っていたことがあるのだが、その時にはそれぞれのリーダーに連絡用の【アリカ☆】を渡していたからこそ迅速な連絡ができていたのだが、この世界では【キャラメイキング】が使えないので伝令に頼るしかないのだ。

 故に兵法を学ぶ為にも模擬戦を行っていた。

 クラウニーと1万の兵士達を半分ずつに分けて1日をかけて練習を行う。

 しかし、このクラウニーの弱いこと弱いこと。

 まさか5時間も経たないうちに相手が総崩れになるとは思わなかったのでその日の夜に反省点を教えてあげる。

「クラウニーちょっといいか?」

「はい、なんでしょうか?」

「何で俺が弓兵敬遠している中にお前は騎兵体を突っ込ませてきたんだ?」

「それは...、早く弓兵を倒して後ろの重装兵で攻めようかと思ったからで...」

「じゃあ俺が弓兵の前に重装兵を用意しているのが見えた上でそんな戦法をとったのか?」

 俺の言葉に「はいっ!」と答える彼女を見ていると頭が痛くなってくる。

「馬鹿か! 重装兵の防御力を軽装な騎兵で破れる訳ないだろう! 重装兵を打ち破れずにモタモタしているから弓兵でやられるのだ!」

「だから私はそんな重装兵無視して進軍せよと命令したんです! でもあの子達が思った以上に使えなくてですね、普通騎兵なら5メートルくらいジャンプできますよね!?」

 その言葉に俺はあんぐりと大きな口を開く。

「嘘だろ? お前まさか全員が自分くらい強いとか思ってないよな?」

「はい? 私ほど強くなくてもそのくらいできるでしょう?」

「できね~よ!! 馬鹿か! どこの世界に騎馬を5メートルもジャンプさせることのできる兵隊がいるんだ!!! そんなもいたらここの攻略がもっと遠のいていた!!!」

(と言うかそうなると余計に成功方での攻略無理じゃね?)

「取り敢えずああいうふうに劣勢になったら一回引くのが得策だ。 早めに逃げれば損害が少なく済むからな。 でもお前はそうしなかった。 なぜだ?」

「逃げるのは私のポリシーに反します!」

 彼女から溢れ出るポンコツ感が止められない!

「ああ...うん、分かった、次の作戦の指揮は全部俺が取るからお前はアンデットの軍団だけ任せる」

「はいっ!」

 思った以上にこの【冥帝】が馬鹿すぎる。

 このままでは将軍としての使い道がないので敵軍に特攻してもらう特攻隊になってもらおう。

 なぁに、所詮アンデットの軍団だ。

 クラウニーさえ生きのこれば敵軍をドンドン味方に引き入れて強化していけるからな...。

 そう考えると彼女が軍略を覚えてこなかったのも理解できる。

 目の前に再利用できるアンデットの種が沢山あるのだから、特攻すればそれだけ味方が増えていき有利になるのは明白だからだ。

 俺は彼女の肩を叩いてこう呟いた。

「うん、お前はそれで良い。 敵軍に特攻しろ! ただし俺の退避命令だけは絶対に聞いてもらうからな!」

「自信はありませんができれば退避します!」

 自信がないのはちょっと困るが、失うのがアンデットの軍団だけなら問題ないだろう。

 俺はため息を吐きながらも、クラウニーの扱いについて試行錯誤してみるのでした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~

ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。 そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。 そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

入れ替わった恋人

廣瀬純一
ファンタジー
大学生の恋人同士の入れ替わりの話

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

天日ノ艦隊 〜こちら大和型戦艦、異世界にて出陣ス!〜 

八風ゆず
ファンタジー
時は1950年。 第一次世界大戦にあった「もう一つの可能性」が実現した世界線。1950年4月7日、合同演習をする為航行中、大和型戦艦三隻が同時に左舷に転覆した。 大和型三隻は沈没した……、と思われた。 だが、目覚めた先には我々が居た世界とは違った。 大海原が広がり、見たことのない数多の国が支配者する世界だった。 祖国へ帰るため、大海原が広がる異世界を旅する大和型三隻と別世界の艦船達との異世界戦記。 ※異世界転移が何番煎じか分からないですが、書きたいのでかいています! 面白いと思ったらブックマーク、感想、評価お願いします!!※ ※戦艦など知らない人も楽しめるため、解説などを出し努力しております。是非是非「知識がなく、楽しんで読めるかな……」っと思ってる方も読んでみてください!※

処理中です...