最弱系TS魔王アリカちゃんが行く！妹との世直し！人間供を完全支配する為に奴らに味方する【守護天使】は全て滅ぼしちゃえ！

地下牢獄

　アイシア城の地下牢獄に入れられていたのはこの国を統治していた魔物達でした。

　俺達はその魔物達を解放し、城の中で自由に暴れても良いと伝える。

　血気盛んな魔物達が一斉に牢獄から抜け出していき、人間達に襲いかかったのは言うまでもない。

　完全に奇襲が成功した事は素直に喜ぼう。

「じゃあケロ次郎、このまま【守護天使】と【8天勇者】のいる場所を教えてくれ」

「はいっ」

　ケロ次郎に連れられて、俺たちは城の中にある【守護天使の間】を目指した。

　どうやら潤沢な水を独占し、自分達は毎日水風呂に入っているのだという

　市民は1日に生きていくだけの水を確保するだけでも大変だと言うのにズルイだろう。

(悪い【守護天使】にはおしおきだ！)

　そう思いながら解放した魔物達が道を進んで行く俺たち。

　お陰様でほぼ無傷で【守護天使の間】へとたどり着くことが出来た。

「なぁに？　騒がしいわね～...」

　バスタオルに身を包んだ【守護天使】とその隣でシャワーを浴びている【8天勇者】の姿があった。

「あなた達は...」

　マリーが俺の姿を見た瞬間にクラウニーが飛び出る！

「家族の仇！！！」

　大剣を思いっきり振りかぶり、マリーにへと攻撃を行うクラウニー。

　しかし、彼女の大ぶりな攻撃は片手で止められてしまいました。

「可愛い娘が増えてるわね、楽しめそう」

　そう言いながら片手をクラウニーに向けて光の波動を放出し、彼女を壁際まで吹き飛ばしました。

「がっ！」

「クラウニー！　リウ！　マリーに攻撃だ！」

「ね～ね！　分かった！」

　妹が両手に魔力を込めて魔法を放つ。

「【リウ=さいくろん☆】！」

　小規模の竜巻が湯船の水を巻き上げながらマリーにへと向かう。

「へぇ、結構良い魔法使うじゃない」

　そう言いながら片手の一振りで魔法を掻き消し服を一瞬にして着用する。

　恐らく魔法だろう。

　服を着た後に天使の翼を大きくはためかせ、上空にへと飛ぶ【守護天使】はちょっと美しい...。

　いや、魅入っている場合ではない。

「リウ！　攻撃を...」

　そこまで言いかけた時にマリーが裸だったフラスに寄りかかり自身を短剣と化し光の服を授ける。

「【守護天使装備エンジェル・ウェポンマリー】」

　突然【8天勇者】の武具と化した【守護天使】の変化に驚きを隠せない俺なのでした。