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洞窟の外
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ちゅんちゅん。
と言う小鳥の鳴く音が聞こえてくる。
明るい日差しが僕たちを照らした時、目の前のは次の町であるクインクルスが眼前の広がっていた。
「ねぇねぇ! セリア! あれってもしかして大人達がたまに話してる町ってやつ!?」
そう、この時の勇者メルはまだ他の町に出たことすらない世間知らずなのだ。
僕はそんなメルに声をかける。
「まあね。ちょっと寄って行かない?」
僕の言葉に彼女は飛び跳ねて喜ぶ。
「当たり前! 絶対に行くからね!」
(...さあて。ここまでは予定通り)
今から行くクインクルスには実は最初から存在しているとあるお爺さんがいる。
名前をオルステッド。
略してオル爺とも呼ばれる爺さんなのだが明らかにゲームバランンスを崩壊させかねないほどの実力を持ったNPCなのだ。
そのお爺さんさえ仲間になってくれればこのゲームはクリアしたも当然だ。
加入直後でめっちゃ強いのでレベル差20くらいまでならオルステッドラインと呼ばれていてどうにか対処できる。
と言うか相手によっては30レベルほど差があっても勝ててしまうので本当に頭おかしいキャラである。
とはいえ最速で仲間になるのは中盤に差し掛かる辺りなので、チュートリアル時点ではクインクルスの町にはいないかもしれないし、いたとしても仲間になるとは限らない。
だが、仮にオル爺がクインクルスで仲間にならなかったとしてもこの町に向かうメリットは充分にあるのだ。
(できればいて欲しいな)
くらいの感覚で目の前をスキップしながら進む勇者メルを僕は見つめるのだった。
と言う小鳥の鳴く音が聞こえてくる。
明るい日差しが僕たちを照らした時、目の前のは次の町であるクインクルスが眼前の広がっていた。
「ねぇねぇ! セリア! あれってもしかして大人達がたまに話してる町ってやつ!?」
そう、この時の勇者メルはまだ他の町に出たことすらない世間知らずなのだ。
僕はそんなメルに声をかける。
「まあね。ちょっと寄って行かない?」
僕の言葉に彼女は飛び跳ねて喜ぶ。
「当たり前! 絶対に行くからね!」
(...さあて。ここまでは予定通り)
今から行くクインクルスには実は最初から存在しているとあるお爺さんがいる。
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略してオル爺とも呼ばれる爺さんなのだが明らかにゲームバランンスを崩壊させかねないほどの実力を持ったNPCなのだ。
そのお爺さんさえ仲間になってくれればこのゲームはクリアしたも当然だ。
加入直後でめっちゃ強いのでレベル差20くらいまでならオルステッドラインと呼ばれていてどうにか対処できる。
と言うか相手によっては30レベルほど差があっても勝ててしまうので本当に頭おかしいキャラである。
とはいえ最速で仲間になるのは中盤に差し掛かる辺りなので、チュートリアル時点ではクインクルスの町にはいないかもしれないし、いたとしても仲間になるとは限らない。
だが、仮にオル爺がクインクルスで仲間にならなかったとしてもこの町に向かうメリットは充分にあるのだ。
(できればいて欲しいな)
くらいの感覚で目の前をスキップしながら進む勇者メルを僕は見つめるのだった。
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