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水の大陸編
どこか似てる?
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「う...ん...?」
「あっ...目が覚めましたか?」
「君は...?」
僕は思い出した、この子はアウス様の横にいた...、足しか名前は...。
「私はアオです」
僕が思い出す前に答えてくれる。
「アオ...か...」
どことなくアサミに似ている気がするのは気のせいだろうか?。
僕がまじまじと彼女の顔を見ていると、彼女は照れくさそうに顔を背けた。
「そんなにまじまじ見つめられると少し恥ずかしいです...」
「ああ、ごめん、よく見たら昔の友人に似てると思ったからつい...」
口が滑って余計な事を呟いてしまう。
それを聞いた彼女は興味ありげに聞いてくる。
「どの辺がその人と似てるの?」
「なんとなくの雰囲気かな、ふわっとした表現しかできないけど...」
「なんですかそれ」
そう言いながらも笑う彼女を見ていると、昔を思い出す。
笑い方が似ているのだと気がついた時、自分も笑った。
ただそれだけのことで、アサミと彼女を重ねた自分を笑う。
すると急に腹部を刺されるような痛みが走ったので、押さえて蹲る。
「痛てて...」
「もうしばらくは安静にしていてくださいね、あなたの怪我は結構重傷だったので治すのに苦労したんですから」
そう言いながらも笑顔を向けてくれる彼女に心惹かれる自分がいた。
よく分からないが、彼女には言葉に表せない魅力があるのだと思う。
普段そういう事に興味を持たない自分が、アサミ以外に心惹かれたのは初めてだからだ。
コップに水を注ぐとゆっくりと去っていく彼女の背中姿を見て、いつのまにかアサミと重ねている自分がいた。
(なんか言いな、あの子...)
コップに注がれた水を飲み干すと、僕はゆっくりと目を瞑り、夢の中へと入り込んだ。
「あっ...目が覚めましたか?」
「君は...?」
僕は思い出した、この子はアウス様の横にいた...、足しか名前は...。
「私はアオです」
僕が思い出す前に答えてくれる。
「アオ...か...」
どことなくアサミに似ている気がするのは気のせいだろうか?。
僕がまじまじと彼女の顔を見ていると、彼女は照れくさそうに顔を背けた。
「そんなにまじまじ見つめられると少し恥ずかしいです...」
「ああ、ごめん、よく見たら昔の友人に似てると思ったからつい...」
口が滑って余計な事を呟いてしまう。
それを聞いた彼女は興味ありげに聞いてくる。
「どの辺がその人と似てるの?」
「なんとなくの雰囲気かな、ふわっとした表現しかできないけど...」
「なんですかそれ」
そう言いながらも笑う彼女を見ていると、昔を思い出す。
笑い方が似ているのだと気がついた時、自分も笑った。
ただそれだけのことで、アサミと彼女を重ねた自分を笑う。
すると急に腹部を刺されるような痛みが走ったので、押さえて蹲る。
「痛てて...」
「もうしばらくは安静にしていてくださいね、あなたの怪我は結構重傷だったので治すのに苦労したんですから」
そう言いながらも笑顔を向けてくれる彼女に心惹かれる自分がいた。
よく分からないが、彼女には言葉に表せない魅力があるのだと思う。
普段そういう事に興味を持たない自分が、アサミ以外に心惹かれたのは初めてだからだ。
コップに水を注ぐとゆっくりと去っていく彼女の背中姿を見て、いつのまにかアサミと重ねている自分がいた。
(なんか言いな、あの子...)
コップに注がれた水を飲み干すと、僕はゆっくりと目を瞑り、夢の中へと入り込んだ。
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