女体化した勇者と魔王が一緒に旅するようになった理由

ルシェ(Twitter名はカイトGT)

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水の大陸編

再会

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 俺達は武器屋を後にして外に出ると、なんとなく気になった事をユウトに聞く。

「そういえばカナメとあの仮面の姉さんは?」

「ああ、あいつらなら別の場所で買い物しているはずだ、後で落ち合うことになっている」

「我はユウトと一緒がいいからな、それでついてきたのじゃ!」

「そ...、そうか!」

 別に聞いていないのだが、プリシラの口調が安定していないことにはツッコミたい。

「あ!ユウリ!」

 不意にマオの声が聞こえたのでそちらの方を見て見ると、赤い色の三輪車が見えた。

「なんだこれは!!」

 俺が驚いていると、座席から
 マオとアイカが知らない男と一緒にいる。
 そして座席に座る三つの影が俺の瞳に映った。

「ようやく見つけました...」

「アイカもいるな!、よし3人揃ったな!」

 俺たちが再会を喜んでいると、ユウトが首を傾げていた。

「3人?...おい、お前の彼女はどうした?」

「...」

 俺が俯くと、彼は察したように口を開いた。

「...ああ、分かった...、俺たちはそういうもんだったな...」

 昨日生きてたやつに急に会えなくなる、そういうこともある仕事だ。
 俺たち冒険者という職は、決して楽なものではないのだ。
 金と時間、そして命をもかけ、危険地帯を冒険する者達のことを、人は冒険者と呼ぶのだ。

「...兄さん...」

 不意に三輪車に乗っている男がユウトを見て呟いた。
 それに反応したユウトは戸惑っていたが、すぐに言葉を返す。

「タクヤ!、久しぶりだな!元気にしてたか?」

(なんだこのユウトの態度は...、普段見せる姿と全く違うじゃないか...)

 俺はユウトの態度に違和感を感じた。
 普段は冷静沈着なイメージだが、今はただの陽気な男のような雰囲気だ。
 彼がタクヤに近づくと、タクヤは不意にブンブンを起動させ、彼を轢き殺そうとした。
 それに気がついた時にはもう遅かった、後数秒でユウトは轢き殺されてしまうだろう。
 誰もがそう思った時。

「奇跡!聖なる壁!」

 どこかで聞いたことのある声が聞こえた。
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