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水の大陸編
記憶〜アンナ〜
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あの日も今日みたいに、晴れ渡るようないい天気だったと思う。
乾いた空気の中、無事に高ランクの仕事を終えた帰り道の事だ。
「少しレベル高かったけど、大したことはなかったな!、俺とアンナならもう大陸渡りしても大丈夫なんじゃないか?」
彼女は口元に手を置いて笑っている。
「ふふふ、ユウリは少し焦りすぎです、今日だって私の魔法が間に合わなかったら危なかったのを忘れたのですか?」
痛いところをついてくる彼女の適切な言葉に、俺は顔を背けた。
「分かってるって...」
口を尖らせて言う俺を見て、彼女は再び笑う。
少しムッとした俺は、彼女と顔を合わせないように歩いた。
心地の良い風を肌に感じながら、彼女が隣にいると言う実感を得ていると。
奴は現れた...。
白い髪の執事のような男...。
そいつを見たときに、俺の肌は鳥肌が立った。
鋭い眼光に、こちらを見たときの視線...、それは殺意の塊だったのだ。
それが向けられたのは俺ではなかった。
「アンナ逃げろ!!」
俺が叫んだ瞬間、一筋の閃光が彼女を貫いていた。
彼女の体にポッカリと空間が開き、そこから窓のように向こう側が見える。
男は何の感情も示さずに、ただただ前を向いて歩いていく。
だが、俺には遠ざかっていく男に構っている余裕などなかった。
今まで買い貯めしていた薬草や傷薬を急いでかけまくったが、ここまでのダメージを負っていてはもう助からないだろう...。
俺が怒りに囚われ、男の後を追おうとした時、彼女は何故か嬉しそうな顔をしていた。
なぜそんな顔をしているのか、俺には疑問だったが、死地において彼女は何かを見たのだろう。
俺には彼女の心理は理解できなかった...。
そして、今でもこの時の事を思い出すことが度々ある。
正直胸糞悪い記憶なので、早く消えて欲しいのだが、アンナの存在があった事を忘れるわけにもいかないというジレンマが残っている。
この後から、俺は仲間というものが理解できなくなり、一人で旅立つ事になった。
仲間を失って歩みを止めるくらいなら、仲間などいらない、己の力のみで突き進んでやる。
そういった意思が“孤独”のスキルを発現させたのかもしれない。
(...、レスカを失ったからか?、こんな胸糞悪い記憶を思い出すのは...)
俺は深い溜息をつくと、夢から覚める...。
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鋭い眼光に、こちらを見たときの視線...、それは殺意の塊だったのだ。
それが向けられたのは俺ではなかった。
「アンナ逃げろ!!」
俺が叫んだ瞬間、一筋の閃光が彼女を貫いていた。
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男は何の感情も示さずに、ただただ前を向いて歩いていく。
だが、俺には遠ざかっていく男に構っている余裕などなかった。
今まで買い貯めしていた薬草や傷薬を急いでかけまくったが、ここまでのダメージを負っていてはもう助からないだろう...。
俺が怒りに囚われ、男の後を追おうとした時、彼女は何故か嬉しそうな顔をしていた。
なぜそんな顔をしているのか、俺には疑問だったが、死地において彼女は何かを見たのだろう。
俺には彼女の心理は理解できなかった...。
そして、今でもこの時の事を思い出すことが度々ある。
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この後から、俺は仲間というものが理解できなくなり、一人で旅立つ事になった。
仲間を失って歩みを止めるくらいなら、仲間などいらない、己の力のみで突き進んでやる。
そういった意思が“孤独”のスキルを発現させたのかもしれない。
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