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始まりの大陸編
戸惑い
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私は息を切らしながら走っていた。
体力があまり残ってないのはわかっていたが、それでも走らずにはいられなかった。
(なぜ、ユウリは私を連れて行ってくれなかったんだろう)
寝不足で体力がない状態で戦うのが命取りになるというが、私はユウリのためならば、それでも頑張れると思っている。
ある程度走ると、石につまづいてこけてしまう。
かなりの速さで走っていたので勢いよく足を地べたに擦る。
摩擦で焼けた皮膚から赤い血が滲み出てくる。
痛い...。
私は役立たずの血を眺めながら静かに涙を流していた。
「お~い!」
不意に声をかけられて私は振り向く。
そこには石竜と一緒に街を探索していたダインが立っていた。
ダインが私に気がつくと、私は涙を見せないように擦って消す。
だが、ダインには隠せていなかった。
「赤髪の嬢ちゃん...、どうしたんだ?」
ダインは心配そうに私を見ている。
少し恥ずかしかったが、私はことの経緯を話した。
ダインは腕を組んで少し考える。
「嬢ちゃん、そりゃユウリの優しさなんじゃないか?、嬢ちゃんが役に立たないからおいてきたのではなく」
「ユウリの優しさ?」
私は涙の跡を拭いながらダインの目を見る。
不思議そうな顔をする私を見たダインは笑う。
「嬢ちゃんはユウリとずっと一緒にいたんだろ?、ちょっとした時間しかいない俺が、嬢ちゃんから聞いた話でそこまで推測できるんだから間違いない」
自信満々のダインは胸を叩いた。
ダインはそうだと言い張るが、私はそうは思えなかった。
なぜなら、過去に一度、私はユウリと離れた経験があるからだ。
あの時も私が大事だからとか言って2年もの間ほったらかしにされた。
今度も長い間放置されるかもしれないという恐怖が私を押しつぶそうとしてくる。
(何で私は一緒について行ってはいけないの?、私はあなたとならどこにだってついていけるのに...)
私は悲鳴をあげる。
得体の知れない恐怖に心が傷つく。
「嬢ちゃん落ち着けって!」
ダインは私の肩を掴んで落ち着かせようとしてくるが、私は涙を流して叫び続ける。
「これはいかんな...、嬢ちゃん、悪いが少し眠ってくれ」
呼吸が乱れ、乱心した私の首に衝撃が走る。
ダインはレスカの首に手刀を当てて気絶させたのだ。
(...、通信武闘を習っておいて良かったな...)
ダインはこっそりと武闘を習っていたのだ。
これも自分の身を守るために護身用として見につけたのだが、まさかこんなところで役に立つとは思わなかった。
薄れゆく意識の中、私はあの日のことを思い出していた。
体力があまり残ってないのはわかっていたが、それでも走らずにはいられなかった。
(なぜ、ユウリは私を連れて行ってくれなかったんだろう)
寝不足で体力がない状態で戦うのが命取りになるというが、私はユウリのためならば、それでも頑張れると思っている。
ある程度走ると、石につまづいてこけてしまう。
かなりの速さで走っていたので勢いよく足を地べたに擦る。
摩擦で焼けた皮膚から赤い血が滲み出てくる。
痛い...。
私は役立たずの血を眺めながら静かに涙を流していた。
「お~い!」
不意に声をかけられて私は振り向く。
そこには石竜と一緒に街を探索していたダインが立っていた。
ダインが私に気がつくと、私は涙を見せないように擦って消す。
だが、ダインには隠せていなかった。
「赤髪の嬢ちゃん...、どうしたんだ?」
ダインは心配そうに私を見ている。
少し恥ずかしかったが、私はことの経緯を話した。
ダインは腕を組んで少し考える。
「嬢ちゃん、そりゃユウリの優しさなんじゃないか?、嬢ちゃんが役に立たないからおいてきたのではなく」
「ユウリの優しさ?」
私は涙の跡を拭いながらダインの目を見る。
不思議そうな顔をする私を見たダインは笑う。
「嬢ちゃんはユウリとずっと一緒にいたんだろ?、ちょっとした時間しかいない俺が、嬢ちゃんから聞いた話でそこまで推測できるんだから間違いない」
自信満々のダインは胸を叩いた。
ダインはそうだと言い張るが、私はそうは思えなかった。
なぜなら、過去に一度、私はユウリと離れた経験があるからだ。
あの時も私が大事だからとか言って2年もの間ほったらかしにされた。
今度も長い間放置されるかもしれないという恐怖が私を押しつぶそうとしてくる。
(何で私は一緒について行ってはいけないの?、私はあなたとならどこにだってついていけるのに...)
私は悲鳴をあげる。
得体の知れない恐怖に心が傷つく。
「嬢ちゃん落ち着けって!」
ダインは私の肩を掴んで落ち着かせようとしてくるが、私は涙を流して叫び続ける。
「これはいかんな...、嬢ちゃん、悪いが少し眠ってくれ」
呼吸が乱れ、乱心した私の首に衝撃が走る。
ダインはレスカの首に手刀を当てて気絶させたのだ。
(...、通信武闘を習っておいて良かったな...)
ダインはこっそりと武闘を習っていたのだ。
これも自分の身を守るために護身用として見につけたのだが、まさかこんなところで役に立つとは思わなかった。
薄れゆく意識の中、私はあの日のことを思い出していた。
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