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【魔女アルフィ】

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 沢山騒いで夜を迎えた【木の家ツリーハウス】にて、我とサラは話し合っていた。

 皆に話し声が聞こえない彼女の部屋で密談をする。

 既にケロナの中身が我だと彼女にはバレているので、今更取り繕う必要はないだろう。

「ではまず、我の方から条件を提示させてもらおうか」

 そう言った後に我の条件を並べていく。

 ケロナの肉体は【大帝】を倒すまでの間の借り入れという事と、皆を異世界へと安全に届ける条件を。

 その話を聞いた彼女は首を横に振る。

「ダメ、最悪【大帝】を倒すまでの間にケロナお姉ちゃんの体を貸すのはよくても、二つめの条件は承諾できない」

 その言葉に困惑する我。

「なぜだ? お前らにとっても悪い条件ではあるまい?」

「さっきもその事でイザコザがあったよね? 私達人間は他人との繋がりを重んじる種族なの、以前の私や貴方とは考え方そのものが違うの」

 元々魔人たる彼女に言われると妙に説得力がある。

 弱者である人間にあれこれ言われるよりも、我と同じような力のある種族に言われた方が納得できるというものだ。

「ではどうするのだ? 全員が異世界行きを拒否して全滅しては元も子もないだろう?奴らが【大帝】と渡り合える人材とでもいうのか?」

 その言葉に彼女はこう答えた。

「ええ」

 答えを聞いた我は笑いを堪えるのに必死になる。

「...本当にそう思っているのか? 奴らは矮小な人間の中ではマシな方だというだけで我らのような存在と渡り合えるだけの力はないように思えるのだがな」

「問題ないわ、あの子達ならば【帝王】達とも渡り合える、それだけの力をから」

「なに?」

(人間にそれだけの力をつけさせただと? たったあれだけの期間でか?)

 普通に考えた場合どう考えても時間が足りないように思える点を指摘すると...。

「時間の観点ならば問題ないわ、私達は虚ろなるで特訓していたからね」

「夢の世界? なんだそれは」

「詳しく説明すると長くなるからある程度省略して話すね」

 彼女はそう言うと、今までの経緯を話し出すのだった。
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