上 下
2 / 4

コンビニ

しおりを挟む
 普通に入店した私達は、電話がないか探してみる。
 今の時代スマホを持っているのが常識なのだが、まだ私達は中学生なので親に買ってもらっていないのだ。

「誰も居ないな...」

 し~んと静まり返ったコンビニは不気味な雰囲気を演出している。

「とりあえず店の奥に誰かいないか見てくるから、歩美はそこで待ってろ」

 お兄ちゃんはそれだけ言うと店の奥を探索し始めた。
 一人になった私は、漫画でも読もうと思って雑誌コーナーへと向かった。
 商品棚を曲がった時、人にぶつかったのか衝撃があったのでとりあえず謝った。

「ごめんなさい、前よく見てな...」

 私は言葉を失う。
 確かにぶつかったのは人ではあった。
 だが、よく見てみると皮膚の損傷が激しく異形の存在に思えた。

「きゃぁぁぁぁぁ!!!」

 思わず悲鳴をあげた。
 人が見たこともない存在を見たとき、このような悲鳴をあげると言うことは恐怖したと言うことである。

「どうした歩美!!」

 お兄ちゃんが来てくれた時にはもう遅かった。
 私の右腕は噛みつかれ、激しい激痛に襲われていた。

「この野郎!!」

 お兄ちゃんがその人を蹴飛ばして私を助けてくれた。

「大丈夫か!?」

 決死の声で私に叫に叫ぶ。

「うん!ちょっと怪我しちゃったけど大丈夫!!」

 怪我をした左腕を抑えながら立ち上がる。

「走れるか?」

「いけると思う」

 私がそう答えると、お兄ちゃんは私の手を掴み走り出す。

「さっさと逃げるぞ、あんな奴に構ってられるか!」

 せっかくコンビニを見つけたのにこんな事になるなんて...。
 ...?、なんか寒気がする気が...。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

断罪の鉤

有箱
ファンタジー
人間の敵である存在、バケ。 村では時々、バケと人との混血の子供が生まれた。両方の体を併せ持つ子供だ。 それこそが“僕”だった。

【R18】絶望の枷〜壊される少女〜

サディスティックヘヴン
ファンタジー
★Caution★  この作品は暴力的な性行為が描写されています。胸糞悪い結末を許せる方向け。  “災厄”の魔女と呼ばれる千年を生きる少女が、変態王子に捕えられ弟子の少年の前で強姦、救われない結末に至るまでの話。三分割。最後の★がついている部分が本番行為です。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

【R18】淫魔の道具〈開発される女子大生〉

ちゅー
ファンタジー
現代の都市部に潜み、淫魔は探していた。 餌食とするヒトを。 まず狙われたのは男性経験が無い清楚な女子大生だった。 淫魔は超常的な力を用い彼女らを堕落させていく…

奴隷飼育されて

恋愛
タブーを越えた真実の自分らしい想い

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

r18短編集

ノノ
恋愛
R18系の短編集 過激なのもあるので読む際はご注意ください

処理中です...